ナボコフ映画祭企画案

◎今月のお仕事 処女映画評論集『愛は死より冷たい』(洋泉社)絶賛発売中!
        映画秘宝『レトロ・ヘル! '70s』で対談アーンドHal Ashby論。         


9/26(土)
 DCIでUrza's Sagaプレリリース・トーナメント。白のOpal Titanとかたいそう嫌みなクリーチャーがあって、悪くないかとは思ったんだが、やはり除去の乏しさよー。除去中心にデッキ作らないとダメですねトホホ。黒くて早いフライング・クリーチャーに蹂躙され、負けまくり。なんか深刻にダメだった。

 昼食後2戦してリタイア。帰ろうかとも思ったが、大森望に誘われたんでウェブSF者集会(2次会)に出かける。なんか若い人がいっぱいいて楽しかったよ。熱気むんむん、つーか。ムアコックファンの女の子に会ったので「ジェリー・コーネリアスのあらすじをおしえてください」とお願いしておく(でも、みんなにそう言われているらしいね、やっぱり)。気持ちよく酔ったんで帰りました。


9/27(日)
 昔やったインタビューのテープ起こし。雨の中図書館に出かけてミステリを何冊を借りてくる。
9/28(月)
 ユニでマイケル・パウエルの『血を吸うカメラ』。ハーヴェイ・グラットマン事件を映画化して、イギリスで罵倒の嵐をあびた1960年作品。早すぎたサイコ・キラーものの傑作である。まあちょっと笑っちゃうような部分もあるんだけど(相手が恐がると衝動を抑えられなくなるってそりゃなんじゃい)、やっぱり画面から「そんな映画見てるのは病気よ! お医者さんに相談しなさい!」とか言われるとドキッとするよね。

 近藤書店で『マニアックス』(山口雅也 講談社)購入。読みます(笑)。


9/29(火)
 TCCで『キラー・コンドーム』。ニューセレクトのゲテモノ独映画路線なのだがなぜか舞台はニューヨーク(言葉は全部ドイツ語)。ゲイ差別反対を切々と訴えられてしまったりしてどうも調子が狂った。なんか真面目すぎるよ。でもセットもなかなかよく出来てたし、監督は意外とちゃんとした人なのかもしれない。バカ映画だと思ってるのは日本人だけだったりして。

 そのまま居残って3時からはスコリモフスキーの『出発』。なんかまたしても若いジャン=ピエール・レオー。レオーって本当にせっかちそうで、そこがたぶんヌーヴェルバーグ的/青春映画の俳優になってしまう所以だろう。GFと二人で質屋に鏡を運んでいくところがいい。小道具で非日常を演出し、シュルレアリスム的空間を生み出してみせるのがスコリモスフスキー流なのだ。
 ところで、スコリモフスキーのフィルモグラフィーを見ていて、彼が『キング、クイーンそしてジャック』を映画化しているのを知った。見たい。そこで思ったんですが生誕百年記念ウラジミール・ナボコフ映画祭(来年開催予定)ってどうでしょう?

上映予定作品

 まあ単に『デスペア』見たいだけだとも言われてるけどね。あと『マーシェンカ』というのもあります。それに『ブラック・ロリータ』も特別上映(笑)。

 その後ケイブルホーグにいって来年のわるだくみ。主にケイブルホーグが企画している〈カルト・クラシック・シリーズ〉の件と、ファビュラス・バーカー・ボーイズの野望について。鬼が笑うぜ。

 双葉社から『殺し屋』(ローレンス・ブロック)送ってくる。年末ベスト向けかな。


9/30(水)
 図書館で『幻惑密室』(西澤保彦)ほか借りてくる(速攻で読んでしまった)。あとはトッド・ヘインズのインタビュー原稿をちろちろ書くとか。

『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』(中原昌也 河出書房新社)送ってくる。お礼をかねて中原くんにtel。中原くんはおとついまでウィーンでライヴやってたとかで、みやげ話に興じる。もちろん「もう全然何もなかったなあ。おもしろくないっすよ」という形容詞がつくのだが、2時間喋りつづけるネタがあれば充分おもしろいと思うよ、ぼくは。ヘルマン・ニーチェに会ってきたらしい。いいなあ。


10/1(木)
 ガスホールで『ビッグ・ヒット』。マーク・ウォルバーグ主演のバカ・ノワール。完全に香港映画のノリで、つながりがメチャクチャ。ま、香港映画と思えば腹もたたん。短いし。ギークな店員がいるビデオショップのシーンがとてつもなくくだらなくて笑える。ポスターは全部トロマだし、「AVコーナー借り出しナンバー1」の男が表彰されてるし。
 それにしても、とうとうウォルバーグの経歴から“マーキー・マーク”は抹殺されてしまったらしいよ。終わったあと、監督とヒロイン(チャイナ・チャウ……なんてえ名前だ!)の記者会見があるが、ほっぽって帰る。
10/2(金)
 執拗な懇願に負けてエースに『ドレス』を見に行く。アスミック・エース試写室は角川書店の本郷ビルにある。うちからだと地下鉄で一駅。まあ歩いてもいいくらいの距離だ。でも行くのはエースが引っ越ししてからはじめて(笑)。
 映画は『運命の饗宴』変態版みたいな話(一枚のドレスがいろんな人々の手にわたって変態行為を誘発する)なんだけど、個々のエピソードがどうも弱くって笑えない。中途半端な感じが否めないなあ。エピソード同士が有機的につながってるかっていうとそうでもないし。

 そのまま銀座に出て7時からキャメロン・ディアスの『メリーに首ったけ』。絶対映画評に「キャメロン・ディアスに首ったけ」ってタイトルをつける奴が出てくることだろう。しかし監督・脚本は『Mrダマー』のファレリー兄弟だからお下品ギャグ満載。ディアスのヘアジェルとか。ただまあ主演がディアスだから、下品ギャグにも限度があるわけで、『Mrダマー』みたいなとんでもないことにはなってないのが残念なところ。
 ちなみに映画のラストにはものすごいゲスト出演があって本気で驚いた。しかし、配給会社はそのギャグがわかってなかったみたいで、プレスには名前が間違った表記のままで記載されているのだった。ああ、このわけわからん部分をネタバレしないで伝える方法はないんだろうか(笑)。


10/3(土)
 SF研の後輩たちが遊びに来る。なんでも目の前のタン焼き屋にわざわざ飯を食いにくるとかいうんで、「そんなら家に寄ってけば?」と誘ってやったのだ。総勢7名にお茶をふるまい、不要本を進呈し、リクエストにおこたえして『ミラクル・カンフー/阿修羅』と『フリークス』のダイジェストを鑑賞しておよそ2時間ほど歓談。一行は飯田橋で夕食を食いに行ったのであった(ぼくは所用があったんでつきあわず)。

 7時から渋谷のXPで知人の結婚パーティ。CMやTV番組の制作などやっている人なので、なんか有名人がちらほら見かけられる。神足ゆーじとか。ソラミミの人とか。あと映画人いろいろ。二次会では伊藤ヨタロー(元メトロファルス)と一緒になった。なんとも懐かしいものである。一応エール交換などする。その場でいちばんおかしかった話は、劇団四季の演出家A(って全然匿名になってないが)はバイアグラを使ってるらしいっての。誰か『噂の深層』に送ってやれ(笑)
 なお、ウェディング・ケーキ製作は謝琳さんでした。実ははじめて会うんで、挨拶。

 さらに12時からOn Air Westでゴッホ今泉プレゼンツのDepartment H。今夜は映画秘宝コレクション第六弾『美女と殺しとデイヴィッド』(滝本誠)発売記念のタキヤン・ナイトだというんで、まあお祝いがてら行った。滝本オヤジとクラブ・イベントというこの水と油のようなものがどう合体するのか興味があったのだが、やはり水と油は混ざるわけもないのだった。ところで、会場でわにわに新聞を渡されたんだが、あの人下関マグロだったのかな? 『ブルータス』組とちょっと話し、中野カントクの寒いキャットファイト(その場でVシネの撮影をしていたが……機材は家庭用ビデオ一台のみ……寒すぎるかも)などを鑑賞し、カウンターテーナーの歌声を堪能して三時半ごろ出る。始発まで暇をつぶし、帰宅6時前。そこでテレビをつけたらいいものが見られたらしいね。


10/4(日)
 起きたらもう夕方。ダラダラ本を読む。

 人まね(笑)なんですが日記に検索機能とかつけてみました。これ、他人にはどうか知らないけど自分的にはすっごく便利。ちゃんと備忘録の役目を果たすから。ただ、問題がひとつあって、HTML手書きしてたころってちゃんと改行を入れてないから出力がとんでもない量に……


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / yanasita@gol.com