映画秘宝にパイをぶつけたーい!
11/13(水)
11時半、小石川のキネ旬編集部まで歩いて行く。なんか、昔出ていた映画作家シリーズのリメイクみたいな奴を作るとかで、そのティム・バートン編の編集責任者になってくれとかいう話。おかしい。この冬はクラッシュ&クローネンバーグで忙しくなるはずだったのに、なぜか仕事はティム・バートンばかり。もうクローネンバーグの時代は終わったの?(といいつつクローネンバーグ特集上映のチラシ原稿書いてたりしますが)帰り際、青木キネ旬編集長につかまって、ムービーなどの削除を再度要請される(笑)。はい。というわけで削除しましたよん。
家に帰って、数本電話。ワーナーのS氏と話して、やっぱり川喜多に行かねばならんか。てんで出かける。帰り洋泉社に寄って"Mars
Needs
Women"のビデオを借り……ようとしたらパッケージしかない(笑)。後日取りに来ることにして帰る。
テレビでカップ戦の2位チームとか出てくるどうでもいいカップの準決勝を見ていると、イラストを頼んでいたゴッホ今泉から電話。えー今日打ち合わせですか。でも締め切り迫ってるしなあってんで新宿で待ち合わせ。実際の移動以上にこういうのって疲弊するんだよね。なんのアイデアも出ないぼくを誰が責められようってぼく以外の誰に責任があるわけ?
11/14(木)
町山から電話。なんとキネ旬に電波少年の松村が来たらしい(笑)。「増当さんいますか? 一緒に映画秘宝にパイをぶつけにいきましょう!」しかし折悪しく増当氏は不在。まあ、いてもたぶん行きゃあしなかったろうが。誰も行かないというんで、「じゃあ、ぼく一人で行って来ます!」と松村は憤然と帰っていったので気をつけろ…と笑いながらキネ旬青木編集長が電話してきたのだという。さっそくパイを用意して待っていた町山だが松村はあらわれず、とのこと。残念だ。没企画になってしまったのか(一部ではキネ旬の情報作戦、との説もあり)。
BOXの話だと『シベリア超特急・完全版』は出来そう。たーだーしー上映会には漏れなく水野先生が付いてくる!というわけでどーなるんでしょーか。当日をお楽しみに。
11/15(金)
魂の叫びに逆らうことは出来ず、ヘラルドへ『バーブ・ワイヤー』を見に行く。魂の叫びだからパメラ・アンダーソンの谷間を見ていただけ。それにしても、数回おっぱいが見えるんですが、最近はあれくらいじゃR指定にならないわけですか? パメラは全然実力がともなわずに、ひたすらへらず口ばっか叩いてる女って感じ。
またしても洋泉社に行って"Mars Needs
Women"とか『巨大アメーバの襲撃』とかを借りる。松村現れず。
いい加減バテてますが、青山のカナダ大使館にまわり、アトム・エゴヤンの『エキゾチカ』見る。エゴヤンの映画を見るのはこれが初めて。閉じた世界で性的逸脱のゲームがくりひろげられる…どうもデジャヴにとりつかれて、いったい何を思い出してるんだろうと悩んでいたが、これはアラン・ルドルフだな。わりと好きかも。
11/16(土)
馬場でトレード&デュエル。うちからはあまり出すものがないので、ちょっとサービスしてもらってる感じですかね。Island
Sanctuaryとか入手。皆様の協力を得てできあがったネズミデッキは結構強力で笑える。でもネズミがわらわら出てきて勝つという本来の姿にはならず、巨大クリーチャーがさっさと出てきてしまうというのがどうにも。にしてもネヴィニラルが発動した直後にShaku姉さんが出てきて殴り勝ち、というのは笑えた。恐い姉ちゃんを使えただけでも満足じゃ。
バラードの『Cocaine
Nights』読む。実質的には『クラッシュ』の再話でしょう。映画版のテーマに近いような気もする。なんかボルヘスの短編みたいだ。ただしセックス、ドラッグ&殺人つきだけど。
11/20(木)
年末ベスト10関連の作業が忙しくなってくる。今年はなんかいっぱいあって特にたいへん。まずSFM。
- 『つぎの岩につづく』R・A・ラファティ
- 『ヴァート』ジェフ・ヌーン
- 『女たちのやさしさ』J・G・バラード
- 『パルプ』チャールズ・ブコウスキー
- 『ハッカーと蟻』ルディ・ラッカー
ラファティはラファティであり、時代も文脈も超越した唯一無比の作家である。したがって1位である。『アインシュタイン交点』は時代のくびきを逃れられず、それゆえに選外である。以下、正しく時代とたわむれていると思われる作品を並べた。『ヴァート』の活きの良さを愛する。
11/21(木)
4時、ドイツ文化センターで『殺人者』。ワイマール時代のドイツで少年ばかり犯して殺して食べて肉を売りさばいたフリッツ・ハールマンの話。精神科医による彼の診察をそのまま再現した映画(当時の筆記録による)。登場人物はハールマンと医者の二人で、これがディスカッション……聞くだに辛気くさそうな話だが、実にもって臭かった。しかも2時間近くあるし。トホホ。シネマ・キャッツ(俳優座)のK氏と会う。ぼくがやったばかりの『ドイツ・チェンソー大虐殺』等の字幕について文句を言われる。「“おまんこ”なんて映倫通らないですよ」いいじゃん成人映画にしてもらえばってそういう問題じゃないわけですか?
その足でロフト・プラスワンへ。村崎百郎先生プロデュースの「愛欲ナイト」なんでした。村崎先生は例によってと言いますか、思わず引いてしまうような発言を飛ばしてノリは今イチ、っつうか。でも裸になって踊っていた人もいたからいいかっつうか。青山正明先生がいて、その新妻に紹介される。森園みるく先生とかの顔を見たり、伊藤結花理先生の美巨乳を見たり。この日のために村崎先生は気合いを入れ、衣装を新調している。今日は赤バージョン。
11/23(土)
6時。渋谷のしゃぶしゃぶ屋でSF研の駒祭コンパ。最近の若いもののことはまるでわからないので、わからん。でも相変わらず「すん」だけは出ているみたい。麻雀でもしようかと思っていたが、とりあえず9時から渋谷東急3でシリアル・キラー・フィルム・ナイトのイベントがあるんで、そっちに行く。お相手は塩田時敏と作田明先生(『マーダー・ケースブック』の監修者)。酔っぱらってトークをしようってんだから、まあいい度胸だよね。しかしわずか20分で終わりなんだから、来てくれた人に申し訳ないようなものだった。今度埋め合わせします。でもなあ、ロフトのイベントを主催するとかはちょっと嫌だからなあ。誰かオーガナイズしてくれないものだろうか。「柳下毅一郎と過ごす殺人の夕べ」とか。
客のノリはよくわからないまま。でも一部に異様にウケまくっている人もいたから、まあそういうものだろう。
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Kiichiro Yanashita /
柳下毅一郎 / yanasita@gol.com