その後日


10/14(月)
 うちでおとなしく仕事をしていたら、『キネ旬』のSから電話。「『ファーゴ』の映画評お願いしたいんですが」
(笑)。普段だったらさっさと断ってしまうところだが、ことこういう状況だと断れないではないか(笑)。そう言ったら「いえ、それとこれとは問題が別ですから。別にいいんですよ断っていただいても」と低姿勢。ま、でも引き受けましたよやっぱり。角が立ったらやだもんね。それに『キネ旬』が圧力をかけている、などというあらぬ噂が噂に過ぎないことは証明しておかないといけない気がするんで。この原稿は町山に貸しだ。『キネ旬』としては「大人の対応」で行くらしい(したがって『秘宝』を降りた著者は個人の判断で降りたということだよ、念のため)。だがしかし……
10/15(火)
 六本木のブエナビスタで『フェノメナン』。なんで急にこんな試写なんかに行くかというと、それはキネ旬の人間とかに会えないかと思ったからだ……というのは嘘で、この映画がドイツで「サイエントロジーの宣伝映画だ」とボイコットされそうになったというのを聞いていたからだ。しかしそういうまがまがしい期待はちょっとハズレ。ちょっとあるかな。でも心のロックをはずすとみんな超能力を使えるとかそういうことはなくて、アルジャーノンでしたね、基本的には。「ものはみな、どこかへ行く途中なのだ」とかトラヴォルタがいうんですが、こういうのは『ダイアネティクス』にあるんだろうか。ちょっと調べてみねばなるまい。
10/16(水)
 事態は流動的なので、何を書いても途中経過でしかなく、さらに物事を混乱させる役にしか立たないようだ。町山から電話で状況を聞く。「ジャイアンがスネオをいじめたら、スネオのママがジャイアンのママに文句を言いにいって、ジャイアンがママから『また悪いことばっかして!』とポカリとやられたって格好だな」さらに「『アニマル・ハウス』の連中って、映画が終わったあとはみんな放校だよな」。次の岩につづく。
10/18(金)
 手みやげ持参で洋泉社に行く。頭を丸めている町山。しかし、ついこないだも奇病の治療でスキンだったし、あまり違和感がない。さっそく問題のビデオを見る。どうも腰が引けてるね。植草氏は洋泉社に来て、編集部レベルでは和解しているようなのだが、どうもその上で妙な具合になってしまっているということである(詳しい事情は省くけど、要するにキネ旬はいまや某財閥の子会社でしかないってことだ)。どうするかってことになんだけど、町山本人はまあ決めてるようであった。なお、ビデオ上映会はそのうちやるでしょう。BOXとか? あまりロフト・プラスワンとかでやる気はしないんで。
 神保町まで戻り、小学館プロダクションへ。DCコミックスにコラムを書いてくれとかいう話。Marvel XとBatman/Supermanの最新刊をもらう。嬉しい。別に仕事はいらないから、これだけもらうのってダメ? それが一番いいなぼくわ。
 1時間弱しゃべってから新宿へ。
 中村屋地下で『太陽』のW氏と打ち合わせ。写真評の連載を頼まれてしまったのである。「写真? 知らないよそんなの」と言ってたんですが、結局やることになってしまった。知らねーぞおれは。こんなに連載を抱えたら、本当に翻訳なんかやってるヒマないんじゃないか? 来年は。最近翻訳の依頼もないし、そろそろ商売替えすっかね。
 しかしもらった最新号を見たら、映画評は山本直樹だし音楽評は山田五郎だ。それならまあいいかっていうかやっぱりちょっとなっていうか死体写真集でもいいですかっていうか。それにしても山本直樹はぼくの名前を知っていたか。一度会いたいものである(個人的には天才だと思っている)。『危ない1号』かなんかでインタビュー組んでもらうか。
 帰ると『FBI心理分析官2』が届いている。ううう。いつ読むんだ(といっても今月中には読まなきゃなんないんだよなあ)。
back to INDEX Diary INDEX

Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / yanasita@gol.com