いつまでイギー・ポップなんて聞いてるんだよ(サントラ買った)
8/2(金)
サッカーオリンピック代表チームグループリーグ敗退という心の傷をいやすため、一週間ほど尾道に行っていたら、すっかり脳味噌が溶けてしまった。ほんと、何もやることないんで、いちんちじゅう海を眺めながらビール飲むだけ(仕事はどうした!)。日記の更新すらしなかった(だって書くことないんだもん)。一生あんな生活でもいいなあ。問題は、そこが他人の別荘で、家に帰ってくると仕事が山積みになっているということだ。
尾道の古本屋では『捜査特報』なる古雑誌をゲット。30年代の実録犯罪雑誌は〈結婚をエサに肉体を弄ばれた娘たち〉で、よくわからない告白が載っている。「わたしはね、カタワの女を狙うんです。ビッコとか、顔にアザのある女とかね、彼女たちは、もう結婚を諦めていますから“結婚”を持ち出せば百発百中ですよ」……ノーコメント。さらに「……そう言っていた田所さんも、今度本当に結婚することになった。相手の女性というのは、なんと、いつもの伝で誘惑したビッコの色黒女だという。要するに、ビッコの場合、フツウ人ではあまり使わぬ筋肉をよく使うためか、大変な逸品が多く、田所さんの相手も、その例だったというわけである」……ノーコメントである。
8/3(土)
早川書房編集第二課社内結婚のパーティ。早川関係者とSF関係者がいっぱいいる。ぼくはSF大会ってなに?という程度のSFを捨てた男だから、ここでほぼSF大会は済んでしまったようなものだ。野田元帥まで来ていたからな。早川関係者とかとひとしきり談笑。秘書の人のバニーガール姿とかを見る。終わったあとはやっぱりデュエルになる。赤青デッキで星野に一敗したのはショック。でもサイド・ボードを使えば楽勝だったはずだよね、と自分を慰める。水鏡子にはさすがに一軍デッキでやるのは大人げない、と白黒ウィニーで戦うが、これが果てしなく時間のかかる勝負になってしまった。大森望には「柳下のデッキは時間がかかるから」とくさされるし、やれやれ。その後、帰る場所のない星野を家に連れこんで朝まで相手する。妻が横で寝ているのに。
8/4(日)
自分の寝ているあいだに女を連れ込んだ、と妻は怒っていて……しょうがないので送られてきた村崎百郎の『鬼蓄のススメ』を読む。あまりのことに、これは是非ミステリ・マガジンの書評に書かねば、と決意。この本ほとんど犯罪、っていうか犯罪そのものだもんなあ。ミスマガの書評もHTML化しなければ、とは思うが面倒くさくって出来ない。まあそのうちね。
8/5(月)
相変わらず不調。ネットサーフィンなど。最近のめっけもんはDr.Burroughsの作者EV氏のホームページ。やはり日記の再利用的カットアップ日記が最高であろう。カットアップってセンスの問題なんだけど、このソフト、すっごくセンスがいいんだ。あとメールをもらって見に行ったばばちんの部屋にやられる。いいなあCGマックス。早くお師匠さんのページ作ってください。
8/6(火)
ソニーで『シャロウ・グレイヴ』無難。まあ処女作としてはこんなもんじゃないかとも思いますが。もう少しなんとかなっても。その後『エスクワイア』のTさんとお茶。しばらく喫茶店を放浪したのち、6時から現在英国ではロングラン中のジャンキー若者ドラマ『トレインスポッティング』ダニー・ボイル2本立てだ。結構気に入る。「いつまでイギー・ポップなんか聞いてんだよ。とっくに死んだだろ」「去年もツアーやったよ」なんてセリフがなんとなしにいい。たぶん、うますぎるのが欠点ってタイプの監督だろう。問題は字幕がきれいすぎること。それに原作の翻訳が9月には出るらしいこと(笑)。誰がやったのかしらないが、ものすごい力量の持ち主なんだろうな。さもなくばとんでもない翻訳になっているに違いない(ぼくは夏前に提示されて、断りました)。
8/7(水)
香山リカの『きょうの不健康』読む。著者からじきじきに送られてきてしまったような気がする。やっぱりユキヒロや鈴木慶一を相手にしているときは、あまり余裕がないように見える。ファンが出てるな(笑)。で、なんかいい本だな、と思った。元気になれます。礼状を書かねば。
星野からたくされた会田誠の『青春と変態』も読む。覗きマニア高校生の恋。と言うと『月光の囁き』のようなものかと思うが、そこまでたいしたものではなかった。残念ながら。ただ、なんか現実感がなく、恋愛とかがリアルじゃないせいで女子便所の覗きにはしるところの主人公の心情はなかなか描かれているのではないかと思った。こういうことって、ある。もちろんぼくは覗きにははしりませんでしたが、でも……
8/9(金)
クアトロで暴力温泉芸者ライヴ。7時過ぎに入る。こういうところに来るのは久しぶりなうえ、まわりは渋谷な子供たちばかりでちょっと怯え。でも男ばっか。もっと女の子ファンが多いと思ったのに。暴力温泉芸者はひとしきり演奏したあと、45分くらいで「これで暴力温泉芸者は終わりです」と言いおいて引っこむ。で、どうするのかと思ったら客席を通って外に行っちゃった! なんとデタラメなライヴ。途中で会ったんで、ゲスト・リストに入ってなかったと言ったら(実際には結局金を払わずに入ったので、たいしたことではないんだけど)、お詫びにビールをくれた。ライヴ途中にアーティストから缶ビールをもらう、なんて長いライヴ経験でもはじめてである。その後舞台に出た中原くんはシャウトしたりして受けていた。思っていたより、期待されることをやっている気がする。あのサービス精神は意外であった。
back to INDEX Diary
INDEX
Kiichiro Yanashita /
柳下毅一郎 / yanasita@gol.com