3月〜4月 イッツ・ア・スモール・ワールド
3/27(水)
『DICE』のクロス・レビュー用に『ロマンス』を見る。『マルコポーロ』で星取り表をやってたときは、一本見ると1万円もらえたから「お仕事お仕事」と思いながら出かけてた。しかし『DICE』じゃあ仕事ってほど金もらえないし、これってボランティアかな? でもこのボランティア・ワークによってぼくは誰に恩恵を施しているのかまったくわからない。長崎俊一でないことだけは確かだ。
夜、VS韓国。どうして韓国戦ってこう後味の悪いゲームになってしまうんだろうなあ。不明点。
- なぜバテきっていた廣長と服部を替えなかったのか。
- 上村のMFが機能してないのははっきりしていなかったか。
- 中田を入れるなら上村と交代だろう、普通。
- 柳沢を出せ
それにしても韓国の人も早く大人になって、大人のサッカーをしていただきたいものである。日本なんか余裕ですよ、負けても余裕。
3/29(金)
東和試写室で渡辺文樹の『罵詈雑言』 演出だとか演技だとか撮影だとか脚本だとか、そういう普通の映画について言うことをこの映画に対して言っても無意味だと思う。渡辺文樹の映画はすべて、渡辺文樹についてのドキュメンタリーと考えるべきだ。その意味では、こんなに面白い映画はない。
その後、代官山まで三上晴子の展覧会"Molecular
Informatics"のオープニングに出かける。面白そうなんだけど、いっぱい並んでて体験はできず。またMas山氏と会う。んでもってMas山さんが連れてきたオランダ人とお話しする。そう言えばこの人から「日本に遊びに行くから遊んでくれ」とメールをもらっていたような気が。Mas山さんはちゃんと相手したのね。イッツ・ア・スモール・ワールド。来週遊ぼうと言うことになる。しばらく話してから白水社のG、身重の映画ジャーナリスト アンドレアらと飯を食う。NYに行ったときに会った絵描きが言っていた「すごい人だったけど狂っちゃった」アーティストが二人の友人だったと知って大笑い。世界は狭い。
4/2(火)
大井町で牧口雄二監督特集『女獄門帖・引き裂かれた尼僧』『徳川女刑罰絵巻・牛裂きの刑』『五月みどりのかまきり夫人の告白』という栄光の三本立て。なんといっても強力なのは『牛裂きの刑』だろう。なんせ両方から引っ張って足がすっぽーん! いやもうこんな映画、二度と作れないよね。昔は良かったなあ。劇場で『女獄門帖・引き裂かれた尼僧』のシナリオ・ブック(ワイズ出版)を買う。牧口監督のインタビューが壮絶におもしろい。
ところで『引き裂かれた尼僧』は尼僧役を集めるのが大変じゃなかったですか。
牧口 集めるというより、撮影中、大変でしたよ。このグループの女優の一人が撮影の最中に逃げ出しちゃった。「逃げた」と聞くと京都駅で張って捕まえるんですね。監獄小屋のようなもんですよ。プロデューサーの本田さんに「牧口、お前女優さんに何をしたんだ」って言われましたよ。もうひとりの女優さんは撮影終わった次の日くらいに麻薬で捕まった……(中略)……主演の田島はるかは頑張り屋で、ギャラが出たらインドに行くんだと。その後どうしてるんでしょうね。今でもインドで放浪してるんでしょうか。
にしても牧口雄二に向かって「精神的には溝口健二かロベルト・ロッセリーニの映画のような美しさを感じます」というインタビュアーも脳味噌溶けてるんじゃないかと思わないでもない。それに対する答えがまたいい。
見てない。巨匠は好きじゃないから。
4/3(水)
『聖ディヴァイン』(バーナード・ジェイ 青土社)の書評をTVbrosに書く。本当はつまらないんだけどね。あと、誤訳について書くのを忘れた(のでここに書いておく)。この訳者はミンク・ストールが女であることに気づかなかったようなのだ。『ピンク・フラミンゴ』見てないのかなあ?
4/5(金)
夜、ケーブルホーグの花見。青山霊園で、例年のように寒い花見をする。最後は焚き火。
4/6(土)
吉祥寺に出かけ、アンドレアと白水社のGと花見。井の頭公園の池の端に腰をおろし、ビールとチーズというのんびりした花見。このくらいが一番いいね。
高田馬場に寄り、古本市で『鏡花全集』を3冊買う。何か、いつの間にかバラ買いで全部集める方向に進みつつある。まずいなあ。その後ライヴに行くつもりだったが、疲労していたので例の例会に顔を出し、Interzoneのバラード特集号を借りて帰る。
『読書人』に『すべてのリズムで踊れ』の書評が載っている。
「最後に訳文に苦言を呈したい。原音を表記する片仮名のルビが多すぎる。スラムという訳語にバリオというルビはどうして必要なのか。博識をひけらかしているか、自信がないのかのどちらかである。画竜点睛を欠くというべきか」(島村力)
自信がないと言われたのは初めてだが、まあひょっとしたらそうかもしれない。そーか、そんなに自信なさそうに見えるか、ぼくは。英語スペイン語混じり文を忠実に日本語にしただけのつもりだったんだけどなあ。
4/7(日)
駒込六義園で花見。同日にSF研の花見もあったようだが、こっちはSF研OB会有志による花見じゃ。坂口とひとしきり雑談。
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Kiichiro Yanashita /
柳下毅一郎 / yanasita@gol.com