96年2月・高知編


2/10(土)ー2/13(火)
 妻の演奏にくっついて旅行するのも山形に次いで二度目。マネージャー(鞄持ち)役も板に付いてきた。着いたその日には高知県立美術館主催の飲み会。主賓はもちろん(講演を予定されている)蓮實重彦東大副学長。ぼくが「いえ実は一応教え子で……」とか言いかけると、「ああ、さっき聞きました。名前を聞いてわかりましたよ」とか言ってたが、あれは絶対嘘だ。ぼくのことなんか逆立ちしたって覚えてるわけがない。それはどうでもいいんだけど、蓮實先生があんなに政治的人間だとは思いませんでした。政治的にふるまえる人だってのはわかってたんですが。ちょっとがっかり。

 ピアノ本番(2/11)はいまいちの出来。評判が良くわからなかったんで、そこんとこもちょい不安。終わってからは東京から駆けつけた大森望先生と高知在住の映画作家大木裕之と会い、飯を食った。大木はよさこいの法被に裾を切り落としたジャージという格好。これで東京から飛行機で来てしまうんだからいやはやなんともである。最近は利重剛と敵対しあっているらしい(笑)。大木「ぼくの方が(イメージフォーラムの)生徒にもてるから、嫉妬してるんだよ」大木は20日ベルリン映画祭に旅立つことになっているが、その前に新作『優勝--Renaissanse』を仕上げなければならない。頑張っていただきたいものである。

 大木の家に行く。万年床のまわりにうず高く脱ぎ散らかした服が堆積しているという典型的な学生下宿。そうかここにいたいけな高校生を連れこんで×××かあ。大木はジョン・レチーの『ラッシュ』を高知に置き換えて映画化したいと言っておる。スポンサー募集中。でも企画書は書けない(笑)。

 とんちゃん(太田トクヤ系)に行ってから旭軒のラーメンを食べ(これで高知は制覇したも同然だ!)大森家実家にお邪魔する。ジュネ編集部にいる大森弟に取材されていた大木は恐縮しまくり(のはず。なぜか寝てたが)。着くとなぜかテレビには岡田としお氏の顔が。GAINAXをやめたいきさつなど話している。そーかそういうことだったのかあ(笑)。

 それにしても、大森さんはインターネットにつながったのかな。


Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / PDE01513@niftyserve.or.jp