毎日代表戦で寝るヒマもない
◎今月のお仕事 『ジェノサイドの丘』(フィリップ・ゴーレイヴィッチ WAVE出版)好評発売中
『殺人マニア宣言』(ちくま文庫) 文庫になって復活! よろしくです。
『SEE
YOU NEXT
SATURDAY』(ぴあ) 思えば〈ぴあ〉の連載は5年以上になるのでしたよ。
『興行師たちの映画史』(青土社)12月末発売
12/2(火)
『クルーグマン教授の〈ニッポン〉経済入門』(ポール・クルーグマン他 春秋社)、『エコノミスト・ミシュラン』(田中秀臣他 太田出版)、『廃虚の歌声』(ジェラルド・カーシュ 晶文社)購入。あと古本屋で日本評論社から出ていたフェーマス・トライアルズのシリーズを見つけ、二巻と三巻を購入(それぞれ『浴槽の花嫁』と『S型の傷』)。
『エコノミスト・ミシュラン』を読みはじめたが、これおもろいわ。なんか最近狂ったように本を買っていますが、これだけのものが読めるのか!?
青土社に寄って校正を置いてくる。
12/3(水)
『レジェンド・オブ・メキシコ』試写。アントニオ・バンデラス主演の『エル・マリアッチ』シリーズ第三弾。撮影クレジットがなかったような気がするけど、たぶんロドリゲスが自分でカメラ回してるんでしょうね。原題"Once
upon a time in
Mexico"だからもちろん『ウェスタン』を意識してるんだが、なんかその割には映画自体がマカロニ風味がないんだよな。散漫すぎるし銃撃戦もどんぱちやってるだけ。革命ってのも何がどう革命なんだかちっともわからないし(だいたいロドリゲス、メキシコ人でもないくせに何が「人民が〜」とか言ってるのか)。手抜きか?
ジョニー・デップの投げやりな演技もちっとも笑えん。
12/4(木)
東アジア選手権 日本2-0中国@国立(テレビ観戦 今年はまったく試合を見に行けない) 最低でも4-0くらいの試合でしょう。GKとの1対1、何回あった? あと両サイドがまったくダメで、山田もアレックスも全然飛び出さず、足元でもらおうとしすぎる。山田はしかも勝負もしないんで、ボールをもらうとアーリークロスかセンターに戻すだけ。そんなんだったら右サイドは明神にやってもらうよ!
『3本足のリカちゃん人形』(松山ひろし イースト・プレス)いただく。
12/5(金)
朝起きて東宝試写室にて『着信アリ』。三池崇史+柴崎コウの携帯ホラー。なんか韓国のホラー映画みたいだったな。やっぱ三池ってまがまがしいものへの感受性ってないよね。
深夜 世界ユース選手権U-20エジプト0-1U-20日本@UAE(テレビ観戦) 平山くんはすごいね。徳永くんも相手をばんばん吹っ飛ばしてたけど、国見の選手はみんな強いなあ。結局のところ国見が世界標準ってことかなあ。
これでベスト16進出だが……相手が韓国だって?(ここで日本中に嫌な予感がただよう)まあアルゼンチンとやるよりはマシかも、と自分を慰めよう。
12/6(土)
Uplink Factoryにてユーロ・トラッシュ不法集会vol.3前夜祭。『早春』、つまりイエジー・スコリモフスキー幻の傑作The
Deep
Endである。さすが『早春』で、ユーロ・トラッシュには縁の無さそうな年輩の方も行列に並んでいたりした。映画の方はサンテレビで上映されたテレビ放映版。手持ちの海賊版(VSOM)よりずっときれいだったわい。
終了後、屑山(Trash Mountain
Video)他と飲みに行く。結局韓国居酒屋で3時まで飲んでました。いろいろくだらない話をして楽しかった。最近の研究の成果を発表できる相手がいて嬉しかったっつーか(それにつけてもフィンドレイ夫妻のFlesh三部作はヤバイと思うわけですよ)。
12/7(日)
上野のSofitelに出かけ、BBC World
Serviceのディレクターと話す。なんか上海、香港、ソウル、東京とまわって極東四ヶ国の最新映画事情みたいな番組を作っているらしい。んで「なんで日本映画はSex&Violenceがこんなに過激なのか?」みたいなことを訊ねられる。
まあ話自体はそれなりに楽しんでいただけたようですが、さすがにオレの英語をラジオで流すのは無理だ……というわけで収録は後日。しかしどうなのよBBC。オレなんかでいいわけ? 話していていちばん受けたのは「Japanese
governmentはiraqのsafe
placeにArmyを送ると言っている」という話題だったかもしれない。「Totally
pointless!」と言っていましたがいや本当に日本中でみんなそう思ってるんですよ。だのに派兵が絶対確実だというこの状況はどういうことなんですかね?
東アジア選手権 日本1-0香港@埼スタ(テレビ観戦) 勘弁してくれよまったくもう。まあ点が入らなかったのは不運もあるけどさ、でも山田とアレックスときたら……_| ̄|○ それにしても前半終わったところで茂庭はずして4バックにして中盤をもう一人入れようとか思わないかねジーコは。
『フランサフリック/アフリカを食い物にするフランス』(フランソワ=グザヴィエ・ヴェルシャヴ 緑風出版)読了。これは面白かった。ルワンダ虐殺事件の関連資料として読みはじめたわけだけど、教えられるところが多かった。ビアフラ内戦がナイジェリアの権益を狙ったフランスの策謀で始まったものだとか、あの飢餓の映像はフランス系の広告代理店によって世界にばらまかれたのだとか、ブルキナファソという国がどういう国なのかとか(恥ずかしい話だが、トルシェが監督していた小国という認識しかなかった!)。しかし一番衝撃的だったのはルワンダがローラン・カビラを押したててザイールに介入しようとしたとき、ルワンダのジェノサイド犯を保護するモブツ政権のテコ入れのために、フランスがボスニアのセルビア人民兵を送りこんだという話である。人道主義っていったいなんなんだろうね。
12/8(月)
代官山シェルタ・キッチンへ。佐々木浩久監督の結婚パーティである。主催は三輪ひとみ&吉行由実ということで、わりとこじんまりとした感じのパーティ。個人的には樫原辰郎氏とフラン・オブライエンの話、それに篠崎誠、高橋洋と『キルビル』のどこがダメかという話で勝手に盛り上がっていました。高橋さんの『キルビル』評があまりに高橋洋的だったので笑ってしまいましたが、だがこれは笑うのではなくあくまでも真剣に受けとめなければならない問題なのだとも思うのです。なお、ケーキは三輪ひとみのお手製だそうです。だがぼくは食べられなかったのです。なぜかと言えば……
この日はダブル・ブッキングでUplink Factoryのユーロ・トラッシュ不法集会vol.3にて『小さな悪の華』上映に引きつづき篠崎監督とトークがあったからなのでした。というわけで二人で中座してUplinkに向かい、ダラダラとトーク(客席の反応が今イチなんで不安でつい喋りすぎて時間を大幅に超過してしまった)。結論がなかったんですが、よく考えるとすでにあの場で結論まで喋っていた。つまり少女への欲望を否定したときに少女を怪物化する映画が生まれ、その欲望を作者が認めたときに少女が実存犯罪を犯す映画が生まれるのではないでしょうか?
んで結局11時くらいからまた飲みはじめ、パーティが終わってきた人も加わって、中原とかまで来て4時まで。べろんべろん。
12/9(火)
二日酔いにもかかわらず、早起きしてBBCの収録(録音)。某TV局に出かけ、友人に通訳をおねがいする。
それにしてもBBCは前日のうちに黒沢清に取材をしていたらしい。日曜日にオレが「黒沢清は現代日本でもっとも重要な映画監督だ」と説明したんだけど、それで翌日取材をとりつけたのか? それってあまりに凄すぎませんか?
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Kiichiro
Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com