底抜けW杯日記1次リーグ編(2)

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6/6(木)
 このところ締め切りの関係で電話が通じにくいような状況があったかと思いますが、最悪の状況はなんとか脱しましたので大丈夫です。もちろんまだ締め切りが全部終わったわけではないし、試合は忙しくなる一方なのですが。

 ウルグアイ0-0フランス@テグ ジダン欠場、アンリ退場。ますます少年マンガの主人公のごとき絶体絶命の窮地に追い込まれていくフランスである。すべては次のVSデンマーク@仁川で決まる。へっへ、実はこの試合見に行くんだよね。
 ルメール、ジダンのかわりに今日はミクーを起用。ダメだダメだ。ジダンの存在を前提にしたシステムなんだから、ジダンがいないんだったらシステム変えなきゃ。いずれにせよ一人減ったフランスがプレスをかけられず、中盤のまったくないノーガードの殴り合い試合。レコバの球離れがもうちょっと早ければフランスはさようならになるところだったね。あそこまでワンマンプレーをするなら点を取らないとどうにもなりませんや。


6/7(金)
 アルゼンチン0-1イングランド@札幌

 札幌へは朝のAirDo便で移動。千歳空港で大森望夫婦(コブつき)、国樹由香、斉藤友子と合流する。ホテルに荷物を置いてから大通り公園に行く。と、そこはサポーターの山、山、山。大量のイングランド人サポ(と少量のアルゼンチンサポ)。もはや日本ではない。あまりにおもしろいのでしばらく見物にいそしむ。大森トキオ社長は子供用イングランド・ユニを買ってもらってたちまち大人気となる。ちやほやされて投げキスしまくる社長。見せびらかしてまわる大森望は完全な親バカである。
 スウェーデンVSナイジェリアの結果が気になったのですすきののスポーツバーまで歩くが、そこもまたイングランド人サポの山。立錐の余地もない大混雑。あそこまで混んでいるとドリンクも買えないので商売的にはあまり美味しくないかもしれない。イングランド人サポは結構冷静な人が多くて「今夜どうよ?」「いやあ、ヤバイでしょ。アルゼンチン強いよ(涙)」みたいな会話をする。やっぱりフットボール文化が成熟した国かもしれない。ともかくナイジェリアのよっこらしょサッカー(ボールが足元に来てから次のことを考える)が敗北するのを見届け、ついにドームへ。

 ものすごい試合だった。はるばる札幌まで来た甲斐があった。イングランドが勝ったというよりはアルゼンチンが負けたという感じだったけれど。イングランドはミルズとアシュレー・コール(オルテガを完全封殺)が素晴らしかったと思う。ミルズ、パワフルだったなあ。あとバットが効きまくっていた。オーウェンを代えたところで本当はベッカム交代だったろうと思うけど、下手に交代させて帰国されてしまったら困る、とエリクソンもビビったのではなかろうか。ベッカム君も、これで気が済んだろうから、次の試合くらいからは本当の仕事をしてほしいものである。
 試合のレベルを云々する人もいるかもしれないし、ゴール前で蛸殴りにされるイングランドははっきり言って情けなかったが、それでも試合の迫力は凄かった。選手の気合いがオーラになって見えそうなくらいだった。ワールドカップを満喫した気分である。その後すすきのへくりだし、大量の警察官に悩まされながらカトリーヌあやこ氏らと二時ごろまで飲む。

 本日のベスト・ファッション賞は青白の市松模様の浴衣に背番号とクレスポ、ロペスらの名前をプリントした女の子三人組。見事なアイデアにアルゼンチン人からも大人気だった。おそらくはコミケ系の方とお見受けするが。


6/9(日)
日本1-0ロシア@横国

 もうこんなにいい思いをすることはないんじゃないかと思った。やっぱり上向きの成長を続けているときがいちばん楽しい。いつかは負けることを心配しなきゃならない時が来る。でも、今は勝つことだけを祈っていればよく、その祈りはきっと叶えられる。トルシェが来てからの4年間はまったく至福のときだった。今日はきっと勝つと思っていた。

 急遽入手できたチケットを握りしめ(それなりの額も払ったし、じゃんけんにも勝利した。しかしなんと言っても持つべきものは友である)横国へ入場。席はロシア・ゴールの真裏あたり。したがって前半はこっちへ来い!と後半はあっちいけ!と絶叫することになった。1時間半のあいだ立ちっぱなし、叫びっぱなし。今日については、まず宮本を誉めたたえなければならない。鬼神のごとく走りまわってカバーリングとボールカット。誰のカバーをしていたかと言えば松田で、もう危なかしいのなんの。「上がるな、ぼけー」と何度叫んだことか。その松田のしりぬぐいに追われていた明神も見事だったね。ロシアがあまり上で勝負してこなかったおかげもあるとは思うけど、宮本くんは立派だった。男だった。惚れたよ。

 稲本と戸田の素晴らしさは言い尽くされているので、もういいよね。GKに楢崎を起用したのはトルシェの隠れたファインプレーだと思う。すごく安心して見ていられた。もちろんロシアがシュートをふかしてばっかいたせいでもあるのだが、まああの国は宇宙開発の先進国だからな。ソユーズとか打ち上げていたに違いない。89分から90分になるのがものすごく長く感じた。それまでは早かったんだが。

 終了後はひとしきり万歳三唱後、新横浜より新幹線で帰宅。ものすごくスムーズに帰れた。行きの方が大変だったくらい。本当は朝まで騒いでいたかったが、そうもいかんわ。


6/10(月)
 明日からの韓国旅行のチケットを取りに渋谷のオリンピアツアー(03-5489-3777)まで出かける。ここ、ぼくは以前から贔屓にさせてもらってる旅行代理店。一人でやってる小さな会社なんだけど、無理を言っても聞いてくれる(直前変更とか)なんで個人旅行の人はお勧めです。その後東大図書館で調べもの。SFマガジン次号ラファティ追悼号用の原稿を半分ほど仕上げる。あーアンケートがまだだ。

 本日は二試合。ベルギー1-1チュニジア@大分 ポルトガル4-0ポーランド@全州 地上波ではいちばん見たかった試合をやってくれないんだなあ。しかし、これでポルトガルVS韓国がすさまじい死闘になることが決定。これは韓国国内で見たかった気がする。暴動も込みで。
 チュニジアはなかなかいい選手がいるが、どうもチームになってない感じ。後半10分くらいのところでバテて足が止まるんで、そのときに試合を決めるチャンスがあるはず。監督が良ければまずまずのチームになると思うんだけど、うちのがあまってるんですが、次期監督にどうでしょうか?(笑)
 これで自力で首位通過できることになった。風は日本に吹いている。

 というわけで明日より韓国篇です。韓国滞在中更新できるかな?


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com