こっそりルドヴィコ療法
◎今月のお仕事 ようやく夜明けが見えてきた。
2/25(月)
『えんじぇる』(香山リカ イーストプレス)、『「好き」の精神分析』(香山リカ 大和書房)いただく。ひい。また新刊だ。『えんじぇる』は「はじめての書き下ろし長編小説」ということだが、「処女小説」ではないのね。あと、『マルホランド・ドライヴ』のパンフレットが送られてきた。
シネカノンにて『KT』見る。阪本順次による金大中拉致事件の映画化。ともかく好感のもてる人物がひとりも出てこないという点ですごいんだけど、これはやはり荒井脚本のおかげなんだろうか? どうも荒井晴彦映画ってちゃんと見てない(いや、見る前からこの世でいちばん関係ない映画って気がしててね)んでよくわからんのだけど。
2/26(火)〜28(木)
つまらなくって申し訳ないけど、ただひたすら原稿書いていただけ。にもかかわらず全然終わらない。一日2本ずつ書いてる計算になるんだが、ちっとも締め切りが減らないのは何故だ? まだ5本くらいあるぞ。
しかも単行本まであるし。死ぬかな。いや、オレは死なないかもしれないが、首をくくる編集者が出るかもしれん。
3/1(金)
美学校試写室でゴダールの『ウィークエンド』。ある意味、ゴダールの最高傑作!?かもしれない作品である。20年ぶりぐらいに再見。
いや、ゴダールはやっぱりあまりにも天才なんだけど、でもたとえゴダールでもプロデューサーから何も言われなくなるとダラダラした映画作ってしまうんだなあ、と思ったことであるよ。ピアノのとことかね、全然いらん!というシーンが結構あったな。いやもちろん傑作なんですけどね。
見てない人は是非見てください。ゴダール版『クラッシュ』です。
3/2(土)
なんか『ロード・オブ・ザ・リング』(あーなんかこのタイトル書くのに違和感が段々無くなってきた。ヤバい)の初日封切り記念パーティがあるというので「場違いじゃないかなあ」と思いながら三笠会館へ出かける……やっぱり場違いだった。しょうがないから片っ端から食いまくり。三笠会館の飯はうまいぜ。
夜、テアトル新宿にて三輪ひとみ嬢とトークショー。今日は佐々木監督が来てくれたので楽だった。もっぱら『血を吸う宇宙外伝・変身』の話をしていたが、監督はえらくお気に入りの様子で「発狂シリーズ中の最高傑作! まちがいなく『血を吸う宇宙』本編よりいい!」とか言ってました。ええんかい、それで。
三輪明日美嬢からは「オールナイトの『17才』見てってください!」と迫られたが見てると始発朝帰りコースなので後ろ髪を引かれながらも帰る。
3/3(日)
Jリーグ開幕。仙台1-0V東京 テレビ観戦。テレビで見てるだけでも、仙スタは凄いね。あの歌なんかイギリスのスタジアム並、と言ったら言い過ぎだろうか。レッズ負けてるぜ、おい。降格一番手争いかなあと思っていた今日の試合でも、エジムンド頼み(でもエジムンドはいない)のヴェルディよりはずっとまともなサッカーだった。特にテル! 久しぶりに見たけど日本人離れしたキックに磨きがかかった感じ。なんか嬉しかったなあ(テルの話はSoccer
UG Textがいいです)。
でJ2はと言うとセレッソが山形相手に前半だけで5-0だって……まあ浦和も1stレグでは7-0で勝ったりしてたけど、これはそのレベルではないような。
夜、フジでニューキャッスル0-2アーセナルの試合を見る。ベルカンプの一点目、まるで踊るようなトラップからのシュート。ああいうのを見せられると、サッカーってアートだなあってしみじみ思うね。
3/4(月)
ソニー試写室にて秘密試写。なかなか面白かった。話は知ってたんだけど。その後ミスターT二人とお茶をする。
3/5(火)
UIPで『ビューティフル・マインド』見る。ぼくは映画を観る前にはできるだけ予備知識を入れないようにしている(だから映画雑誌の記事も−−自分が見るまでは−−ほとんど読まない)。で、この映画についても、「ラッセル・クロウが天才数学者役をやる映画」としか知らなかった。
そういう状態で観たわけだがね、いやあ、辛かった。特に頭の一時間の退屈さと言ったら。金を払って映画館で見ていたら絶対途中退出するってくらいつまらない。何度腕時計を見たことか。で、1時間たったところで、ようやくあのつまらなさは狙いだったんだってわかったんだけど、わざとやる嫌がらせにしちゃあ長すぎませんか。なんにせよ、『指輪』と並びたつような映画には思えん。問題にならんでしょう。志が全然違う。
3/6(水)
ソニマガのMと会って校正渡す。これでどうにかひとつは済んだ。
原稿はまだちっとも終わっておりません。
3/8(金)
本探しに神保町へ。『20世紀の美術と思想』(美術出版社)買う。一夜漬けのため。一夜漬けは得意なのだ。
3/10(日)
日記が飛び飛び。まあしょうがないっす。途中、ビデオで何本かケン・ローチ作品を見た。あと、DVDで購入した"Fever
Pitch"。これはニック・ホーンビイの『ぼくのプレミア・ライフ』の映画化。いやあ素晴らしかった。サッカー・ファンの馬鹿さが余すところなく表現されている。すべてのサッカー・ファンにお勧め。
今日は池袋コミカレの生徒有志が集まってビデオ上映会を都内某所で催す。まあ、なんとかなるような気がしたんで次回からはもうちょっと告知とかしちゃって人を集めようかな、とか思ったよ。まあどうなるかわかんないけど。
その後……こっそりテアトル新宿に『血を吸う宇宙』を見に行く。こ、これは羞恥プレイってやつか? つうかひとりルドヴィコ療法? なんか客がじっと見入っていたのでさらにいやーな感じに……せめて笑ってやってくれ……
Back to INDEX Diary
INDEX
Kiichiro
Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com