卒塔婆女子高生

◎今月のお仕事 『ネバーウェア』(ニール・ゲイマン インターブックス)、ただいまSFonlineでプレゼント中。オレが個人的に出してるプレなんで、つつしんで御応募くださいませ。


10/12(金)
 1時 原書房Iと打ち合わせ。どうも追いつめられている。口先で切っていた空手形がどんどん不渡りになって、不良債権化しつつあるのだ。いかん。ここらで抜本的構造改革を諮らないと、最悪倒産つるし上げの悪夢が……っていってもどうしたらいいんだろうなあ。ダウンサイジング(不良分野=ってSFか? からの撤退)? 業種転換? いっそデフレを逆手にとって拡大をはかるとか(下訳をバンバン使って仕事をあげる)……やっぱ地道に目の前の仕事をこなすしかないのね。しょせん家内制手工業だからなあ。

 洋泉社に行くために神保町に出かけたら、とんでもないものを目撃する。卒塔婆を肩にかついだ女子高生が同級生と談笑しながら歩いていったのだ。なんなんだいったい。中原の小説かなあ。


10/14(日)
 大久保の韓国料理屋で妻と義弟と三人で食事。韓国CD&ヴィデオショップで<Hot Chili Paper>という韓国エンターテインメント情報誌を見つけて購入。すでに結構出ているらしい。これ見て、韓国人映画スターの顔と名前を覚えるのさ! どうでもいいけど『火山高校』って映画見たいぞ(生徒が全員超絶的武術の使い手で校内でいつもマトリックスしてるという格ゲー風学園もの。11月公開)。ファンタもこういうの持ってこいって。
10/15(月)
 テアトル新宿で土曜日のオールナイトの打ち合わせ。

 『暗号の秘密と嘘』(ブルース・シュナイアー 翔泳社)読む。ちょっといいセリフ。

独自暗号要素を自前で作ろうとするやつは、天才かバカかのどちらかだ。人類の天才/バカ比率を考えてみれば、これはあまりいい賭けじゃない

 夜、レンタルで借りてきた佐々木浩久監督の新作『ゾンビ極道』見る。これは傑作だ! こんな話なくせにちゃんと感動させてしまうところが凄い。ある意味では『発狂』より上かも。惜しむらくは16ミリで撮っていてくれさえすれば……


10/16(火)
 五反田・イマジカに出かけてリンチの新作『マルホランド・ドライヴ』。賛否両論らしいけど、オレは面白かった。とくに前半、音と画面のリズムがあまりに心地よく、いくら続いていてもいい感じが。リンチはますます純粋な視覚と聴覚の芸術(物語芸術ではなく)になりつつある。音のいい劇場でどうぞ。

 まんだらけでつい買ってしまったコスプレ店員剃毛写真集送ってくる。バカにしてたんだけど、こりゃあすげえや。ある意味。


10/17(水)
 洋泉社へ。『マカロニ・ポスター大全』できあがっているので引き取ってくる。いやあ、すごいよ。これは安い。安いんだけども、みんなこの安さと勝ちをわかってくれるのかってところに一抹の不安が……でもまあ、聖書だから。パラパラ見てると本当に欲しくなる本である。
 ま、そっちはいいんだけど、本当の用件の方ではかなり不安になったということを記しておこう。

『鬼畜流ディープスロット』(村崎百郎作・森園みるく絵 竹書房)いただく。パチスロ必勝法の本。しかし、これを読むかぎり、勝ちたかったらパチスロやってはいかんってことやね。


10/19(金)
 晴れ。とわざわざ書きたくなるほどの快晴。

 4時。飯田橋で『血を吸う宇宙』プロモーション用に佐々木浩久+高橋洋+中原昌也という大鼎談。場所はOZの事務所だが、なんか007の悪役が住んでそうなとんでもない高級マンションだった。やるなあ一瀬プロデューサー。書けない話が多い一時間。その後飯田橋の飲み屋に場所を移してくだらない話は尽きない。いちばんの特ダネは『発狂3』の件だが、これはもちろんどこにも書けない。それにしても佐々木監督、『痴漢ドワーフ』をフィルムで見ているとはすごい。まさにこういう監督となるために生まれてきたとしか思えんではないか。みなさん、騙されたと思って『ゾンビ極道』借りてみてください。本当、参るから。

『テレビゲーム文化論』(桝山寛 講談社現代新書)いただく。ありがとうございます。


10/20(土)
 テアトル新宿で〈Jホラーコミッション〉と題してオールナイト。お題は「恐怖と笑いの接点」ということで、『呪怨』の清水祟監督と『張り込み』の豊島圭介の二人とほぼ一時間ばかりトークする。なんか、トーク自体はオレの悪い部分が出た感じでちょっとまとまりがなく、申し訳ないことであった。オレの話ってどうも前振りが長くて、で、前振りをしゃべってるうちに本題のことを忘れてしまうという……ボケ老人か。
 その後もう二度と上映できないかもしれない『九十九本目の生娘』。当然客席で見る。しかし、なんかもひとつ受けてないみたいであった。笑いどころを教えないと受けてくれない、みたいな。いや、たしかにオレは「五月藤江出演作」ということでこの映画を選んだわけですが、見所はもっと他にもあるような気がするんだがなあ。
 その後清水監督らに合流してちょっとだけ飲み、始発で帰宅。
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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com