嵐を呼ぶ女

◎今月のお仕事 『ネバーウェア』(ニール・ゲイマン インターブックス)好評発売中。
 池袋コミュニティ・カレッジで映画講座やります(笑)。10/11〜隔週木曜日予定。詳しくは03(5992)0496まで。


9/10(月)
 帝国ホテルにてアンジェリーナ・ジョリー来日記者会見。女性スターの記者会見というのはあまり行かないんだけど、いつもこんな感じなんだろうか? 実にわけわからん人がいっぱいいて、次々に意味不明の質問をするという……謎だったのはどっかのFM局のDJの人。あと「あの……ローリングストーンの写真なんですけど……ああいう写真を女優としてのキャリアの中でどう位置づけてるんでしょうか?」という謎の質問をした奴とか。「あなたはどう思ったの?」とかきりかえされてました。
9/11(火)
 台風。

 帝国ホテルにてビリー・ボブ・ソーントン&アンジェリーナ・ジョリーインタビュー。なんでもジョリーの来日に旦那の方がくっついてきて、「でも暇だから取材入れていいよん」ということになったらしい。そういうわけで帝国ホテルでインタビュー二本立てなんだけど、行こうとしたらいきなり丸の内線が止まってたりしてさあ大変。さすがは嵐を呼ぶ女だな、ジョリー。
 インタビューは〈ぴあ〉に載るんだけど、ジョリーの方には読者代表(懸賞で当たったのね)の人が来てたんで、そっちのレポートを読んでみたりするのも吉、かも。

 台風一過の夕焼けはすばらしくきれいだった。マンションの屋上にのぼってみたら、富士山が見えて感動。


 とか言ってたらとんでもないことに。なぜか盛り上がっているのがバラードML。そう言えばダイアナの事故のときにも異様に流量が増えたものだった。事件に対する反応(「まるで映画みたいだった」って奴ね)も含めて、あまりにもバラード的。ちなみにバラードの次回作は都市テロリズムを扱ったものだという。


9/12(水)
 しかしいつまでもテレビを見ているわけにもいかないので、試写に行こうと思って徳間ホールへ……行ったが満員で入れず。

 しょうがないから帰ってまたテレビを見たよ。


9/14(金)
 BOX東中野で〈マルクスと映画〉特集。『圧殺の森』『惑星間革命』。『惑星間革命』は1924年にソ連で作られたサイレント共産主義SFアニメ、宇宙に逃げた資本家たちを追いかけてコミンテルンの闘士たちが火星で革命を起こす。ロシア・アヴァンギャルドな感じのイラストがひょこひょこ動く珍品である。
 まあ、メインは『圧殺の森』の方なんだろうが、これは今見るといかに革命勢力の言葉が空疎であるかがよくわかるという意味で貴重である(映像がそれくらい雄弁だということでもある)。ああ、でもオレもたぶんあのころいれば、あの空疎な言葉をふりかざしていたんだろうなあ。鬱。

 Book OFFに寄って『映画の教科書』(ジェイムズ・モナコ フィルムアート社)買う。


9/15(土)
 U17選手権@トリニダードトバゴ
 試合開始前のFIFAアンセムと国歌の演奏がスチール・ドラムでとても素敵だった。「君が代」もスチール・ドラムでだとなかなかよく聞こえる。

 神保町へ出かけ、岩波文庫の『フィッツジェラルド短編集』買う。こないだ再版されたような気がしたけど、もうないのかな? 結局古本で購入。鬱だ。


9/17(月)
 U17選手権 日本0-4ナイジェリア いやあちょっと勝負にならん。たしか中田もU17のときにナイジェリアにメタメタにやられて「あいつら人間じゃねえ」とかって思ったっていうんだけど、それもこんな感じの試合だったんだろうか?
9/18(火)
 FOXで『ムーラン・ルージュ』見る。『赤い風車』というよりも『ロッキー・ホラー・ショー』でびっくり。まあFOXの伝統にしたがっていると言えなくもない。なんつーか、ザッツ・おかまテインメントって感じ? それにしてもバズ・ラーマン、自分の趣味をすべて詰めこんだ感じで、今後どうするんだろう?と思いました。まあ、オレの心配するこっちゃないか。

『アカツカNo.1』(赤塚不二夫 イースト・プロ)いただく。これはすごい本だぜ。70年代赤塚不二夫のアヴァンギャルドさをどうにかして伝えようというんで、サンデー、マガジン、キングに週間文春からまんがNO.1までをスクラップした本なのだ。広告とか目次とか、絶対に単行本に再録されないような部分ばかり集めてあるというのがすごいね。編集者のほうとうさんはどうやらイエスタデイ・ワンスモアの手先らしいよ。


9/19(水)
 神保町で青土社のM氏と打ち合わせ。先は長い。

 その後洋泉社にまわって出来たばかりの秘宝をもらう。こ、これは……いやオレにも責任の一端(というかかなりの部分)はあるんだけど。
 ちょっとディープすぎるなあ。もっとバカな部分を増やさないとなあ。


9/20(木)
 朝8時半から起きてU17の試合を見るが……まあ良かったところを探す方がいいんだろうね、この年代は。とりあえず福王くんの名前は覚えておこう、と思いました。

 午後、WAVE出版のO氏と会う。なんかご近所らしい。仕事、になるといいなあ。

 8時から元BOX東中野の山崎氏を囲む飲み会。つうかケーブルホーグの花見のようだったが。入れ替わり立ち替わりいろんな話をする。空きっ腹に安酒を入れていたんで、思ってたよりも酔っていたらしい。


9/21(金)
 徳間ホールで『A2』。なんかホールに大量に「御出演者様」席があったが、あそこに座っていたのはみなアレフ信者なのか? あと反対運動の住民と。

 その後帝国ホテルにて江戸川乱歩賞授賞式。さらに中目黒に出かけ、滝本誠の第三評論集『きれいな猟奇』の発売記念パーティ。こっちは滝本人気を反映してたいへんな混雑ぶりだった。パーティふたつで忙しかったね。珍しく、いろんな人といろんな話をした。乱歩賞ではもっぱらサッカーの話、滝本パーティでは津山の話をしていたように思う。
 その後中原昌也、BAZAARのT氏とカフェに行って3時頃まで。

 本日いただいた本。『きれいな猟奇』滝本誠 平凡社)、『13階段』(高野和明 講談社)、『名美・イン・ブルー』(石井隆 ロッキング・オン社)。以上。


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com