妄想電波の伝言

◎今月のお仕事 2/15(火) ロフト・プラスワンにてFBB公演!
        『フィルム・メーカーズ#10 ティム・バートン篇』(キネマ旬報社)の責任編集を担当。3/15発売予定。中身はほとんど別冊映画秘宝なんでご心配なく。


2/1(火)
 用事があって村崎百郎先生に電話。開口一番
「どうですか柳下さん、オレが言ってたとおりでしょ!」
 実は村崎はかねてから「妄想電波によれば『完璧な犠牲者』みたいに飼育されてる女が日本中に5人はいますよ!」と主張していたのだった。「今回はそのうち一人が明るみに出たに過ぎないんです! あと4人いますよ!」いや、最近なんかますます妄想電波の言うことが正しいような気がしてきたよ。オレも電波者かなあ。

 肝心の頼み事は気持ちよく断られてしまった。ま、そういうことじゃしょうがないね。


2/3(木)
 15日の相談のため洋泉社に出かける。と、そこにA社のHがいたんで、町山と3人で飲みに行く。飯食いながら話してたんだが、あまりに笑って腹がよじれて気分悪くなった。いや、本当に中原ってのはすごい奴だ。絶対に芥川賞をあげなければ。

 肝心の15日のことだが、まあなんとかなるだろう。今回はドン・ドーラー大会かな。いやドーラーも本当にすごいや。世界は驚異に満ちている。


2/5(土)
 WOWOWでカールスバーグ杯VSメキシコ。うーん、なんか手も足も出ずって感じだった。なんでフル代表になった途端、攻め手がなくなっちまうのかなあ。稲本はドリブルでエリア内まで入ったところでシュート打てなかったのが減点。それ以外はほぼパーフェクトだったんじゃないでしょうか? 相方の伊東の方は目を覆いたくなるような出来だった。伊東っていつになったら未完の大器じゃなくなるんでしょうか。

 その後馬場。山手線ゲームをやりたがる人がいて往生した。小説のタイトルをいっぱい言えることがそんなに嬉しいんだろうか? オレにはわからない世界。


2/6(日)
 また例によって一日本棚を動かしたりなんかする。ああ、これでやっと営業再開か。
2/7(月)
 試写に行くのを忘れていた(笑)。『うわさのベーコン』(猫田道子 太田出版)いただく。アウトサイダー・アート?
2/8(火)
 ライターのYと打ち合わせ。『テレパル』から出る『ビデオDVDぴあ』みたいな雑誌の映画欄をやってくれ、ということで。星取りとかやるらしい。

 その後去年のカンヌ映画祭パルムドール作『ロゼッタ』試写。なんか〈ドグマ95〉みたいな作品だった。これで一応超豪華ラインナップが揃ったという去年のカンヌコンペ作はほぼ見たことになるが、感想としてはクローネンバーグは正しかった。というか、アルモドバルとカラックス、北野は論外、リンチという選択はあり得る。ジャームッシュは、最初からその気もない人間にやってもしょうがあんめえって感じで、まあ妥当なとこでしょ。いずれにせよ、カンヌの映画ジャーナリストは煽りすぎだ。どれもロクなもんじゃねえよ。


2/9(水)
 UIPにて『アメリカン・ビューティ』。見る前はどうかと思っていたが、ちょっと嫌な言い方だが、まあアカデミー賞を取る程度の映画だった。『アイス・ストーム』を分かりやすく(俗っぽく)作るとこうなるっていうか。つまり、リッチがソーラ・バーチになってるところが、『アメリカン・ビューティ』の甘さであり、わかりやすさなのである。やっぱリッチが出てるとヤバイ感じがしちゃうもんね。そういう映画はアカデミーは取れん。

 その後表参道に移動し、キネ旬フィルム・メーカーズのバートン篇のための鼎談。お相手は芝山幹郎、樋口泰人。芝山氏放言大将って感じ。やってる方はたいへんおもしろかったが、読む方もおもしろいかどうかは定かではない。
 ところでこの本、ぼくが責任編集。というわけでぼくがかねてから抱いているところの頼んで三日であがってくるような原稿にロクなもんはない、という理論に基づき、原稿はすべて締め切りに不自由な人にしか頼まない!というたいへん素敵なことになっている。業界でも指折りの、というか札付きの締め切り破りだけを揃えたのだ。はたして『スリーピー・ホロウ』公開中に出るんでしょうか。一応3/15発売予定だけど。


2/10(木)
 外苑前のガウディっぽい喫茶店で香山リカ嬢のインタビュー。同じくバートン本のためのバートン病跡学入門編。雑談の方がおもしろかったんですが、それは雑談なので。ポストモダンの馬鹿さもやっぱりこの身に引き受けねばならないのではないか、と言われてしまった。そうなのかな、やっぱ。

 その後渋谷で「サッカー批評#6」、「BURST2000/03」、「アサヒグラフ2.18」と雑誌を購入。「サッカー批評」と「BURST」は毎号買っている。「アサヒグラフ」には四方田犬彦がヘンリー・ダーガーの家をルポした記事が載っている。これによると、3月にダーガーの本が出るらしい。くそう。じゃなくて、いやあ楽しみだなあ。 


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Kiichiro Yanashita / 柳下毅一郎 / kiichiro.yanashita@nifty.com