大森望のワールドコンレポート


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【8月31日 午後3時5分@サンアントニオ(Hilton Paracio del Rio)】

 昨日すっかり書くのを忘れてたけど、ダイアナ交通事故死のニュースは、当然のことながら、ヒューゴー賞直後の会場を駆けめぐりました。しかしSF大会のエレベーターホールで見ず知らずのSFファンから聞かされてもあんまり信じる気になれないタイプの話ではある。
 夜のパーティでもよるとさわるとその話。イギリス人作家たちは、これりゃもう「クラッシュ2」だね、とか騒いでるし。テレビのほうもたいへんだったみたいですが、よく知らない。日本でも特番が組まれたんでしょうか。

 今日(31日の日曜日です)、いくつか回った企画でおもしろかったのは、「いまどきの若者をSFに誘惑するには」ってパネル。デイヴィッド・ブリンは欠席で、パネリストは知らない人ばっかりだったんだけど、「SFには若い読者がいない」「子供はみんなグース・バンプス(ヤングアダルト向けのホラー)ばっかり読んでる」「スタトレ本をいくら読んでもそこからSFには入ってこない」とか、日本で聞いたような議論ばかり。
「まわりを見わたしてください。ワールドコン参加者の平均年齢は高くなるばかりです。ここにいる人たちは、おおむねロウティーンのころにSFを読みはじめている。なのに、その年代のSF読者がほとんどいないのはなぜでしょう」
 この状況に関しては、ヤングアダルトブームがひと足はやく訪れた日本のほうがはるかに進んでいるといえるかも。
 ただ、アメリカでは、60歳、70歳のお祖母ちゃんが2時間列に並んでビジョルドのサインをもらったりしてるので、SF読者の高年齢化傾向は日本以上に強いですね。日本だと30歳代の読者人口が大きな山になってるけど、アメリカはそこから上の世代にもまんべんなく読者がいる感じ。
 SFへの入口になるものはなにか、という議論の最中に、若者文化に理解が深いんだぞ的な顔をした青年が、客席から大声で、
「ニール・ゲイマン!」と怒鳴り、ティーン・カルチャーを甘く見るなとまくしたてる。これはまあ、エヴァンゲリオンがSFへの入口になる、と言ってるようなもんですね。

 いくつかパネルをはしごしてから、ディーラーズ・ルームで最後の買い物。M:TGのシングルを売ってるお兄ちゃんがひとりいて、デュアルランドが7ドルだって。全種類4枚ずつ買う……というのも考えたけど、どうせタイプIやらないし、トレード相手見つけるのもめんどくさいし、記念に一枚だけ(笑)。ハルマゲドンは5ドルだったんで、とりあえず4枚押さえる。Capは10ドル、ダメランは5ドル。ジョクルホープスは7ドルだっけ。しかし気がついたら16枚で85ドルでしたね(笑)
 サンフランシスコでもまだ買うだろうに。

 本のほうは、最大重量の買い物がイアン・ワトスンの巨大ファンタジイ二部作。ぜったい読まないし、ほんとは買わないつもりだったけど、3冊買うと1冊10ドルと言われては。ゴランツの本のぐらい定価で買ってやれよ、と思うがここはアメリカだからいいのさ。
 あとはまあ目についたペーパーバックをぼちぼち。昔とちがってスモールプレスの買うべき本が増えすぎた最近は、いっそ「読まない本は買わない」のポリシーで望んでいるので(いやまあ例外はあるけど)、本代は100ドルぐらいですね。それ以上買うと運ぶのがつらすぎだし。あ、コニー・ウィリスの朗読テープ、Even the Queenもやった買ったのだった。

 あとはお土産のTシャツ関係。一点物のザク(手描き)Tシャツもそそりますが、さすがに50ドルとお高い。けっきょく、ナイトメア・ビフォア・クリスマスTシャツと、イシャーの武器店Tシャツ(笑)その他もろもろを購入。

 荷物を抱えてヒルトンに行ってふたたびチェックイン。前回の原稿を送り、ばったり寝る。

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