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【information】
コニー・ウィリス短編集『マーブル・アーチの風』早川書房2,100円(税込)9/25発売(→amazon | bk1 | 7&Y | 本やタウン | 楽天
■ジョー・ヒル『20世紀の幽霊たち』小学館文庫(→amazon | bk1)発売中
■豊崎由美・大森望『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編』パルコ出版1,470円(税込)発売中(→amazon | bk1 | 7&Y | 楽天
■北上次郎・大森望『読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才〜激闘編』1,785円(税込)発売中→amazon | bk1 | 楽天
■追悼企画:インタビュー with アーサー・C・クラーク in 1999
■『蒸気駆動の少年』刊行記念:『スラデック言語遊戯短編集』解説再録
ちくま文庫版『文学賞メッタ斬り!』絶賛発売中。
Nippon2007開催記念特別企画、ワールドコン1997、LoneStarCon2レポート
コニー・ウィリス『わが愛しき娘たちよ』、復刊しました。
メッタ斬り!版 第137回芥川賞・直木賞選考会
■奇想SFの元祖、イアン・ワトスン傑作集『スロー・バード』復刊
■文化放送大竹まことゴールデンラジオ毎週木曜「大竹紳士交遊録」出演中(15:07〜15:20)→podcast
過去の新着情報一覧

1995年4月9日スタートの「狂乱西葛西日記」は日本最長寿blog(笑)らしいぞ。注意:asahi-net版はltokyo版の部分的ミラーサイトです。古いファイルはまだ多数欠落していますので、可能なかぎりwww.ltokyo.com/ohmori/をごらんください。 看板製作:岩郷重力。
Thanx for 1,000,000 hits! (on Dec.7th, 1999)


●ちくま文庫版『文学賞メッタ斬り!』→amazon | bk1 | 7&Y | 楽天
『文学賞メッタ斬り! 2007年版 受賞作はありません編』(PARCO出版)
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●『文学賞メッタ斬り!リターンズ』→amazon | bk1 | 楽天 | 7&Y



●大森望『特盛!SF翻訳講座――翻訳のウラ技、業界のウラ話』(研究社)
四六判 並製 260頁/定価1,890円(本体1,800円+税)ISBN4-327-37696-5




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ヒューゴー賞、ローカス賞受賞
The Winds of Marble Arch and Other Stories
コニー・ウィリス『マーブル・アーチの風』
大森望編訳・早川書房《プラチナ・ファンタジィ》



カバー装画:松尾たいこ ブックデザイン:岩郷重力+wonder workz.
2008年9月25日発売 2,100円(税込)
(→amazon | bk1 | 7&Y | 本やタウン | 楽天


新着日記


■2008年09月24日 第7回「このミステリーがすごい!」大賞発表

 今回は大賞作品をめぐって選考委員が真っ二つに割れ、両者まったく譲ろうとしなかったため二作受賞に。めんどくさいので産経ニュースから引用。
第7回「このミステリーがすごい!」大賞(宝島社など主催)は24日、香川県丸亀市のアルバイト、山下貴光さん(33)の「屋上ミサイル」と、山形市のフリーライター、柚月裕子さん(40)の「臨床真理」に決まった。賞金各600万円。優秀賞は会社員、塔山郁(かおる)さん(45)の「毒殺魔の教室」とフリーライター、中村啓(ひらく)さん(34)の「霊眼」。賞金各100万円。4作とも宝島社から刊行される。
大賞の山下さんは第4回新潮エンターテインメント大賞でも最終候補に残ってます。クリーニング店勤務。柚月裕子さんのほうはあっと驚く美女。どう見ても30代前半です。塔山さんは、別名義で数年前に某賞の最終に残ったやつが私はたいへん好きだったので(香山二三郎氏もご贔屓)ぜひそっちも出版してほしい。中村さんは去年もこの賞の最終に残った実力派で、即戦力。

■2008年09月23日 野田昌宏さんを偲ぶ会@日本青年館

 奇しくも野田さんの父方の従弟が自民党総裁になった翌日の開催。

 当日、会場でもご本人の口から語られたんですが、野田さんの妹さんの田中淑子さんがプログラムブックに書いている幼少期の野田家の思い出話があまりにも浮世離れしていて、ほとんどファンタジーのよう。『ミーナの行進』かと思いました。とても現実とは思えない。そのまま小説になりそう。

 ドク・ブラウンみたいな発明家おやじがアメリカの最新家電製品をかたっぱしから買ってきて、1930年代の福岡の一般家庭なのに、GEの冷蔵庫やフードプロセッサが常備され、オール電化。各部屋に電話が引かれて、幼児でもかけられるようにダイヤルのところには絵がついていたとか。16ミリの映画やアニメを借りてきて上映会をしたとか。撃墜されたB-29の調査から戻ってきた父親が夜中に帰ってきて、アメリカの科学技術がいかにすぐれているかを寝ている母親に縷々語り、幼い娘は夢うつつでそれを聞いていたとか。それこそ『マイナス・ゼロ』の世界。
 こういう話を野田さんがついぞ(たぶん)書かなかったのはどうしてかと考えていると、これまたいろいろと想像が広がる。

 第三部には、前回のSF観光局(SFマガジンの連載コラム)でちらっと名前だけ触れた、青少年SFファングループ連合の佐藤昇氏が登場(大宮さんが電話して呼んだらしい)。終わったあと、控え室でいろいろと昔話が聞けてラッキーでした(内田樹氏の話とか)。
 このパネルでは大宮さんが大伴昌司の話を持ち出して、国際SFシンポジウムにおける主導権争いとか、しきりと危険な方向へ誘導しようとするも時間切れ。残念でした。
 スタッフの皆様、お疲れ様でした。

 家に帰ってハモネプの録画を見てたら、きのうたまたま見た歌スタに出ていた青学の女の子が、今度は学内アカペラグループのリードヴォーカルで出てきてびっくり。予選突破の曲はなかなかよかった。
 最近、小説の新人賞では2賞、3賞を受賞してデビューする人がけっこういるんだけど、歌の世界でもこんなことが。桃花さん、キャラ的にもけっこう有望だと思いました。。
 しかしハモネプの優勝は予想通り「どんぐり」。 予選のポニョは105円出してもいいくらいのインパクトはあった(決勝の「もののけ姫」も悪くなかったけど)。。鈴木さんは、ただちにジブリ名曲アカペラ全集のCDをどんぐりに発注すると吉。とりあえずは「みんなのうた」からひとつ。

■2008年09月22日 エド・ブライアント映画化

 エド・ブライアントの短編がいつのまにか映画化されていたのをたまたま発見。キム・ベイシンガー主演で年末にアメリカ公開。でもギリシャではもう公開されてる模様。
While She Was Outという原題にも、「彼女のお出かけ」という邦題にもまったく記憶がないが、扶桑社ミステリーから出ているエド・ゴーマン編のアンソロジー『現代ミステリーの至宝』の2巻目に入ってるらしい。大森望訳。うーん。まったく思い出せない(笑)。どんな話だっけ。ていうかそんな仕事したっけ。まあ、日本公開はなさそうだけど、映画はちょっと見たい。

 エド・ブライアントの短編集はどうかと一瞬考える。シナバーもろとも。《奇想コレクション》にはちょっと弱いか。

■2008年09月21日 東京タワー

 トキオとうっかり約束したので、子供二人を連れて雨の中を東京タワーへ。母親が留守番なのでむくれていたキリカは東京タワーの勇姿を間近に見て機嫌を直す。
 トキオの目当ては水族館とトリックアート・ギャラリー(小学校で「蛇の回転」とか見て、すっかり錯視にハマったらしい)。水族館は魚が笑っちゃうほどぎっしり詰まっていて妙に新鮮。値札も貼ってあるし(一部)、大きめのアクアショップか。
 子供は東京タワー初体験。わたしも横山宏夫妻の結婚パーティ以来、10数年ぶり(?)なので、天気が悪くて何も見えないのを承知で一番上まで上がる。たまに来るとわりに楽しい。
 さらに、フットタウン3階の「スペースワックス」では、 「ヤッターマン THE 3D」を上映中(「タツノコプロ ヒストリカル コレクション」つき)だったので否応なく視聴。
 これ見る!と飛び込んだキリカは、画面からドロンボー一味のメカが飛び出してくるなり号泣。さすが立体メガネ初体験(たぶん)。ずっと泣きながら「ヤッターマンがんばれ!」と応援してました。タツノコプロのひとも本望でしょう。
「ヤッターマン THE 3D」というアトラクションはドロンジョが考えたインチキ公演で、例によって入場料だけ集めて本篇はやらずに逃げようとしていたところ、ドクロベエから、今日のドクロリングは客のだれかが持っていると言われて、客席に向かってメカや手をのばし、リングを改宗しようとしているところへヤッターマン登場??というメタシアター仕立ての愉快なシナリオ。びっくりどっきりメカが3Dメガネだったり、なかなかよくできてました。
 レストラン街でカレーを食べて、豪雨の中、タクシー帰宅。

 朝日新聞読書面、今日の瀬名さんの書評はジョー・ヒル『20世紀の幽霊たち』。異様にテンションが高く、これは効きそうだと思ったら、amzonではいきなり総合65位まで浮上。さらに、急遽増刷が決まった模様。霊験あらかたです。
 実際、たいへんいい短編集なのでぜひ。わたしも「ボビー・コンロイ、死者の国より帰る」は傑作だと思いました。「ゾンビ」撮影中のセットでハイスクール時代の同級生男女が(エキストラのゾンビメイクで)再会する話。ちなみに大森が日刊ゲンダイに書いた書評はこちら(北上次郎と交替で隔週土曜日掲載。昨年以降の分はゲンダイダイレクトで読めるはず)。

■2008年09月20日 島崎博@土曜サロン

 来日中の島崎博氏(元・幻影城編集発行人)が推理作家協会の土曜サロンに登場。 テーマは主に台湾におけるミステリ出版。ぶっちゃけた話とがんがんゴシップが混じる語りがたいへん面白い(「彼は浮気して奥さんに逃げられたから、会社を畳んだの」などなど)。以下、どうでもいいメモ。

・中国語翻訳は字数で数える。日本語で15万字の長編は中国語にすると12万字ぐらい。1冊訳して5万円から8万円ぐらい。それでも月に1冊訳せば大卒初任給ぐらいにはなるし、翻訳志望者が多数いるので競争は激しいらしい。
・部数は通常2000部。日本ミステリの版権料は12万程度だったのがどんどん高騰。30万、40万がざらになって利益を圧迫している。そのため2006年をピークに刊行点数が減り気味。それでも、欧米ミステリの翻訳点数とおなじぐらいの点数が訳されている。

 本題とは関係ないけど、『文学賞メッタ斬り!』(『ファウスト』掲載の島崎博インタビューに添えられた本棚写真に入ってた)のみならず、『ライトノベル☆めった斬り!』まで読んでいただいていると聞いて驚く。
「あの三村さんという人はずいぶんくわしいね。かつくら(活字倶楽部)の連載の書評もよく見てるけど」
「え、島崎さん、かつくらまで読んでるんですか!?」
「でも揃ってないよ。日本にいたら、あれは全部揃えたと思うけどね」

 今回の来日は忙しすぎてゆっくり書店に行く暇もなくてたいへんとか。本の雑誌の仕事で神保町に行ったぐらいらしい。

 二次会は失礼してSFファン交流会の打ち上げに回り、上京中の菅浩江さんに挨拶。ひとり離れた先にすわった小学生のお嬢さんが異様に場になじんでいるというか、場を仕切ってました。末恐ろしい……。

■2008年9月19日 乱歩賞とか

 ミステリチャンネル収録の前に日経エンターテインメントの取材を入れていたのをころっと忘れてて、旧知の松谷創一郎氏から、「今日の取材、ぼくがインタビューすることになってて、待ってるんですけど」と電話があって大慌て。40分遅れでKKRホテルのラウンジに到着し、伊坂幸太郎と東野圭吾(はなぜどんどん映像化されるのか)について30分で適当にしゃべる。

 イチオシ収録のあとはミステリチャンネル陣と雨の中タクシーに乗ってダッシュで帝国ホテル。
 戸川さんの紹介で会うことになった台湾の大学の人たちとラウンジで落ち合い、日本のSFについて取材されるついでに、台湾ではあんなに日本ミステリが訳されてるのになぜSFは全然訳されないのかについて逆取材。台湾のSFファンはみんなアメリカSFが好きらしい。

 6時になったので乱歩賞受賞式へ。宮部みゆきさんから、伊藤計劃『虐殺器官』がいかにすばらしかったかについての熱弁を聞かされる(しばらく前に会ったとき強く推薦したので、その反応)。
「日本SF大賞はどうしてとれなかったの?」 「あれでも受賞できなかった小松左京賞ってすごいのねえ」 などなど。
 いやまあそれにはいろいろと事情がありまして……。
 宮部さんも熱烈な小島秀夫ファンなので、もちろん『メタルギアソリッド ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』も読んだとのこと。
「『虐殺器官』を読んでるとメタルギア思い出すし、メタルギアやってると『虐殺器官』思い出すのよねえ。ノベライズ読んでたら、ゲームやらなくてもいいような気がしてくるくらい面白かった」などなど。
 次は宮部みゆき×伊藤計劃対談か。どこかの雑誌でぜひ企画していただきたい。

 きのう読み終えた『きのうの世界』の恩田さんともひさしぶりに会う。
「読みましたよ。すごかったですねえ。仰天しました」
「バカミスでしょ? どう、あの**トリック?」
「いや、ふつうあの手の**トリックって、**を**するために使うもんじゃないですか。恩田さんのはぜんぜん**と関係ないんだもん。**トリックじゃなくて、ただの**(笑)」
「そうかあ、それはぜんぜん思いつかなかったなあ。言われてみたらそうだよねえ。あれ使って**を**すればよかったんだ。なるほど!」
 って……(笑)。
 いや、全然関係ないところがいいんですけどね。バカミスのためのバカミス。純粋バカ。恩田陸史上最大のトリックが炸裂する。 驚愕の傑作です。
『女王国の城』からプリズナーNo.6つながりで本格ミステリ大賞はどうか。ぜひとも候補に推薦したい。いや、最近、推薦も投票もしてないけど。

 なりゆきで、8年ぶりに乱歩賞二次会に参加。
 1年ぶりに会う曽根圭介氏と、「鼻」のオチがわかる人、わからない人の話をしていたところ、曽根氏いわく、
「ジーン・ウルフの『ケルベロス第五の首』を読んで、やっぱり書きすぎたなあ、失敗したと思ったんですけど」
「いや、あれを参考にしちゃだめでしょう」
「プリーストの『双生児』を読んでも、やっぱりこのぐらいやらなきゃなあとか思って」
「あれは明らかにやりすぎです」
「プリーストは『奇術師』より『魔法』が好きなんです」
「見習うなら映画版の『プレステージ』ぐらいしたほうが……」
 どうやら曽根さんはみずから茨の道を選びたいタイプらしい。なお、第二短編集は10月末に角川から四六判で出る模様。

■2008年9月11日 文庫編集長座談会

 《野性時代》文庫特集用の文庫編集長座談会@角川書店の司会。新潮文庫と講談社文庫と集英社文庫を角川文庫が呼びつけたかたち。迎える角川文庫・郡司編集長は虎柄のアロハシャツ着用(笑)。
 1時間半で会議室を追い出されてしまったので佳境に入る前に終わった感じですが、ネタ的にはじゅうぶん。集英社文庫編集長・小山田女史の聞きしに勝る飛ばしっぷりがあまりにもすばらしかった。しかし、みなさんキャラが立ってます。
 終わったあとは飯田橋の沖縄料理・島で打ち上げ。今度は唐木さんが飛ばす飛ばす。愚痴芸。たいへん盛り上がったので続きは本の雑誌とかでどうですか。

【京フェス告知編】2008年9月13日〜9月18日

■書き忘れてましたが、ジョー・ヒルのブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞受賞のデビュー短編集『20世紀の幽霊たち』(→amazon | bk1)が出ました。わたしも1本だけ訳してます(なぜ1本だけなのかについては諸事情あったんだけど略)。「ポップ・アート」。いじめられっ子の風船人間との友情を描く、涙なくしては読めない少年小説で、わりと傑作。
 ほかにも、ロメロが「ゾンビ」を撮影中のピッツバーグのショッピングモールで、トム・サビーニにゾンビメイクを施されたエキストラの男がハイスクール時代の恋人と再会する異色のラブストーリー(?)「ボビー・コンロイ、死者の国より帰る」とか、ベテランのホラー専門アンソロジストが未知の特異な才能を見出し、著者とコンタクトをとろうとするうち次第に怪異に呑み込まれてゆく「年間ホラー傑作選」とか、奇天烈な設定の秀作多数。乙一や三崎亜記、ケリー・リンクのファンにもお薦めです。どっちかというと、河出書房新社〈奇想コレクション〉とか早川書房〈プラチナ・ファンタジィ〉とかで出たほうが注目されたんじゃないかなあ。まあ、ホラー系、ミステリ系の読者にも評判がよさそうですが。クライブ・バーカー《血の本》に匹敵するぐらいのデビュー作だと思った。

■10月11日(土)の京都SFフェスティバル2008に参加します。昼間は、日下三蔵、小浜徹也(東京創元社)と、「年刊日本SF傑作選を編む」という企画に出演予定。

 諸般の事情でものすごく立ち上がりが遅れてるんですが、創元SF文庫で今年から大森望・日下三蔵編の年刊日本SF傑作選(題未定)がスタートします。筒井康隆『日本SFベスト集成』の創元版というか、ジュディス・メリル『年刊SF傑作選』の日本版というか、そういう位置づけ。ウォルハイム&カーの年刊傑作選に見立てると、日下三蔵がウォルハイムで大森がカー。推薦作の傾向から見ると、日下三蔵が筒井康隆でオレがメリルか(すごくえらそうです)。
 1巻目は2007年(雑誌は1月号〜12月号)のベストを集めた2008年版。すでにラインナップは決まってて、現在交渉中。いくらなんでも京フェス当日には発表できるはず。

 2009年版の編纂作業も引き続いてすぐに始まる(予定)ので、合宿では、自薦他薦を含め、皆様から2008年の日本SFベスト短編を推薦していただく部屋も開催予定。
 さらに合宿では、恒例になりつつあるライブ版SF翻訳講座とか、ファン交企画の「ぶっとび海外奇想短編に酔う」とかにも出る予定。ふるってご参加ください。

コニー・ウィリスの新刊、『マーブル・アーチの風』bk1で予約受付中。9/18追記:amazonでも予約始まりました。

【近刊予告編】2008年8月20日

コニー・ウィリスの短編集『マーブル・アーチの風』が早川書房プラチナ・ファンタジィから9月25日に四六判ハードカバーで刊行予定。予価2,000円(税別)。
 700頁の巨大短編集、The Winds of Marble Arch の翻訳ではなく、日本オリジナル編集の最新ベスト。シリアス系の表題作「マーブル・アーチの風」(150枚)と、チャネリング・コメディ「インサイダー疑惑」Inside Job(200枚)が本邦初訳。どっちもヒューゴー賞受賞作。このほか、既訳では、「白亜紀後期にて」と、クリスマス・ストーリー2編、「ニュースレター」「ひいらぎ飾ろう@クリスマス」を収録。

■そういえば、2008年のヒューゴー賞も決定。コニー・ウィリスのエイリアン・コメディ“All Seated on the Ground”がノヴェラ部門を受賞しました。ワールドコン開催地デンヴァーのご当地ものなんで鉄板だったとはいえ、あいかわらずヒューゴー賞には強い。
 ついでにノヴェレット部門では、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」が受賞、ネビュラ賞と併せてダブルクラウンを達成。テッド・チャン、アメリカでも大人気ですよ!

■年明けに入稿したジョン・クロウリー『エンジン・サマー』改訳版は、2カ月前に初校ゲラが出て、現在、校正作業中。10月か11月には扶桑社ミステリーから文庫判で刊行の予定。読み返すたびに傑作だなあと思うんだけど、翻訳がなかなかそのレベルに追いつかない。今回、テキストファイルにもどって2年がかりで徹底的に手を入れたので、福武書店版よりはかなり精度が向上しているはず。既読の方も未読の方も乞うご期待。

■ltokyoはサポート終了後もなんとなく稼働中。

【たいへんよくできました編】2008年5月22日

『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編』(→amazon | bk1 | 7&Y | 楽天)めでたく刊行。
「文学賞メッタ斬り!」シリーズ第4弾。今回の目玉は、押しも押されぬ、芥川賞作家・長嶋有氏、直木賞作家・石田衣良氏との爆笑座談会。また、恒例の受賞 作選評や、文学賞受賞作の寸評「文学賞の値うち」、第一三八回芥川・直木賞授賞式レポート、第3回「文学賞メッタ斬り!」大賞、今回より発足した「文学賞 メッタ斬り!」新人賞など、今回もてんこ盛りです。
文学賞メッタ斬り!特設ページに、序文・目次・内容の一部を掲載しました。
第一回文学賞メッタ斬り! 新人賞受賞者によるROUND5の注釈。

大森望・豊崎由美×市川真人(+前田塁) トークショウ「メッタ斬り!をメッタ斬り?」
2008年5月25日(日)15:00〜17:00(開場14:30)青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山
定員120名/入場料:500円(税込)/電話予約の上、当日清算(03-5485-5511)


【ltokyo終了、イベント告知その他のお知らせ】2008年4月25日

■1995年から足かけ13年の長きにわたってお世話になってきたwww.ltokyo.comですが(www.sdw.com/ltokyo/時代含む)、いよいよ2008年6月で運用停止となる模様。柳下も書いてるけど、桝山さん、長々とありがとうございました。リトル東京のオフ会とかやってたのももう12,3年前か。何もかもみな懐しい。

 というわけで、ミラーサイトだったhttp://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/のほうが本サイトに昇格する予定。この機会にブログに切り替えたりすべきなんだろうけどなあ……。ちなみにタカアキラくんち(http://sf.lovelove.jp/ohmori/index.html)にも部分的にファイルを置いてて、ここではtdiary使ったブログをちょっとだけ書いてたんですが(http://sf.lovelove.jp/ohmori/)、2年間放っておいたら、2年前の最新エントリに3348件のコメントSPAMがついてます(笑)。どうするかなあ。mixiで全体公開日記を書くと自動的にどこかのブログにコピペされるというのが一番便利な気が。


■『読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才〜激闘編』刊行記念トークイベント:北上次郎×大森望

PART1: 5/5 19:00〜20:00「北上次郎と大森望の24時間 書評家の仕事」
第6回一箱古本市week in 不忍ブックストリート参加企画
会場:やなか珈琲店千駄木店2階(東京メトロ千代田線千駄木駅、団子坂口を出て目の前の不忍通りを右手に徒歩30秒)。
参加予約:件名を「読むのが怖い!トーク」と明記の上、往来堂書店まで(maido@ohraido.com またはファックス03-5685-0807)。

PART2: 5/9 18:30〜 三省堂神保町本店8Fにて 掲題書購入者先着100名に整理券を配布。電話予約可(03-3233-3312)
こっちでは、「読むのが怖い!」ライブ版を開催予定。要するに、ふだんロッキング・オン本社でやってる書評対談を三省堂でやります。テキストは、北上選が菅野雪虫「天山の巫女ソニン」全3巻(講談社)、大森選が立川談春『赤めだか』(扶桑社)、編集部選は現在調整中(上野千鶴子『おひとりさまの老後』が第一候補らしい)。



【新刊告知】2008年4月10日

『読むのが怖い!』の2冊目、『読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才〜激闘編』が出ました。お値段はちょびっと上がって1,785円。単行本用のボーナストラックとして、オールタイムベスト3対決がついてます。はたして北上次郎は『百年の孤独』をどう読んだのか!? 気になる人はいますぐクリック→amazon | bk1 | 楽天

 発売記念トークショーも開催予定。5/5に不忍ブックストリート、5/9に三省堂神保町本店にて。詳細は後日。

 『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編』は5月10日ごろ発売予定。
 http://www.ltokyo.com/が落ちてますが、当面、http://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/のほうで更新・運用します。


【急告】2008年3月19日

 アーサー・C・クラーク死去。大往生の部類でしょうが、謹んでご冥福をお祈りします。
 追悼企画として、9年前、スリランカのご自宅でインタビューしたときの原稿をhtml化しました。→acc.html。ついでにクラーク写真館の リンク切れを修整。取材裏話は、日記のこのへん、「アユボワン、サー・アーサー」で読めます。

●『蒸気駆動の少年』刊行記念企画として、『スラデック言語遊戯短編集』解説をhtml化して再録しました。

【もろもろ告知】2008年2月19日

●あけましておめでとうございます。と言いつつはや2月。さらに3カ月のご無沙汰でした。うーん、やっぱりブログとかに移行しなきゃダメなのか。mixiでは全体公開のエントリもたまに書いてるんだけど。

ちくま文庫版『文学賞メッタ斬り!』絶賛発売中。ぎっしり詰まって税込777円とおめでたくお徳用。本文は変わってませんが、文学賞マップを更新、脚注が若干アップデートされ、あとがき対談がつきました。単行本巻末の「文学賞の値うち」は諸般の事情(主にページ数の都合)で割愛されてますが、お手元にぜひ一冊。

●1月は文庫の解説が4本と短編の翻訳が3本あって元日から仕事漬け。解説を書いた文庫はすべて2月刊で、東直己『ライダー定食』(光文社文庫)、蘇部健一『届かぬ想い』(講談社文庫)、冲方丁『ばいばい、アース4』(角川文庫)、野阿梓『兇天使』(ハヤカワ文庫JA)。翻訳は、3本のうち2本が、実は私の担当分ではなかったことがのちに判明(送られてきたテキストが間違っていた)。***枚分の入力作業がまったく無駄になってしまったわけですが、それを口実に最終作業量を減らしたので結果オーライか(当然、ボツ原稿料は支給される見込み)。

●紀伊国屋ホール『文学賞メッタ斬り!』トークショー当日にパソコン入りのバッグを電車に置き忘れて大変だった話はSFマガジンの連載に書きました。ブログ?

●そして今週末(2/24(日)17:00〜)は、立川のオリオン書房ノルテ店にて、河出書房新社より2/18発売の奇想コレクション『蒸気駆動の少年』(ジョン・スラデック著/柳下毅一郎編訳)発売記念トークイベント。メンツは柳下毅一郎、大森望に、京都から法月綸太郎が駆けつけるという異種格闘技マッチ。まだ若干の残席があるようなので日曜日ヒマな方は是非。

●『読むのが怖い!2』(仮)と、『文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編』(仮)の編集作業は鋭意進行中。陽春刊行予定。

●2008年の年頭に出た本のお薦めは、貴志祐介『新世界より』上と、円城塔『Boy's Surface』『オブ・ザ・ベースボール』と、筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』。貴志祐介氏にはミステリチャンネルとSFマガジンでインタビューしました。


【もろもろ告知】11月19日

●3カ月のご無沙汰でした。とりあえずワールドコン日記を更新。あとはおいおい。

●SFマガジン1月号テッド・チャン特集の翻訳(短篇2篇とエッセイ1篇)と解説を担当。連載コラム「大森望のSF観光局」もテッド・チャン特集タイアップです。

●月刊PLAYBOY1月号のミステリー特集では、PLAYBOYミステリー大賞選考会、日本ミステリー・オールタイムベスト100、年末ランキング予想、インタビューなどを担当。

●リニューアルしたハヤカワミステリマガジンで新刊SF書評がスタート。あと、『ミステリが読みたい! 2008年版』(通称・早ミス)、『このミス』の座談会と『このラノ』のいつものやつ。ミステリチャンネル恒例「闘うベストテン」は12月からオンエア。ニール・ゲイマンと恒川光太郎と有川浩のインタビュー(Mysteryゲスト・ルーム)もたぶん流れてるはず。

●大竹まことゴールデンラジオの出演日は水曜から木曜に移動。光浦靖子さんの日です。

●文春文庫の乾くるみ『リピート』に30枚の解説を書きました。なぜか最後はSchool Daysネタ。こんなはずじゃなかったのに。道尾秀介『背の眼』(幻冬舎文庫)、曽根圭介『鼻』(角川ホラー文庫)の解説も。他に小説新潮2007年11月号の星新一特集で星新一ベスト3を選んだり。

●現在、書評の連載媒体は、週刊新潮、共同通信(楽読楽書)、北海道新聞(現代読書灯)、日刊ゲンダイ(マイ・ベスト・ブック/隔週土曜)、小説すばる、月刊PLAYBOY、ミステリマガジン、ClubiT。そのほか、MEN'S EX(映画評)、SFマガジン(大森望のSF観光)など。出演番組は、CSミステリチャンネル「MYSTERYブックナビ」(月1回更新)、文化放送ワイド番組「大竹まことゴールデンラジオ」の「大竹紳士交遊録」(毎週木曜)。




■2007年08月30日〜9月3日 Nippon2007日記


■1日目(08月30日)

14:26
とりあえず会場に到着。 今日はだいたい会議センターのみ。
オープニングアニメが完成して、7時からのオープニングで上映されるらしい

18:12
最初の企画、Children of Haruki Murakamiが無事終了。
英語企画だと言ってるのになぜそんなに日本人がいますか。
でもそのおかげで日本語でしゃべれる時間帯があってよかった。
よく覚えてない小説のあらすじを、単語が思い出せない英語でしゃべるのはたいへんだというのが結論。

企画終了後、飢え死にしそうに腹が減ったが、タカアキラ出張販売のカレーパンに救われた。

今日買ったもの:イルミナティTシャツ(横山えいじ柄)と米沢嘉博本。
今日しゃべったガイジン:エレン・ダトロウ、パット・キャディガン、ジョー・ホールドマン夫妻

デイヴィッド・ブリンは家族5人で来日。しかも中国まわり。 ホールドマン夫妻は2週間前から来日して、広島、京都、奈良とまわっていたらしい。

オープニング・セレモニー、柴野さんに対するスタンディング・オベーションですべてが許される。というか、今回のワールドコンでこの先なにがあってももう大丈夫。あれだけで開いた甲斐はあったというべきでしょう。

といいつつ、平日のオープニングでメインホールがぎっしり満員になるようでは、ヒューゴー賞が思いやられる。通訳のレベルに関しても不吉な予感を抱かせたが……。MCの声優さんがものに動じない性格でなかなかよかった。

秋田紀亜氏ほかによるオープニングアニメは、いかにもいまどきの自主制作3DCGIらしい作品。DAICONIIIのOPを踏まえたネタで、けっこうウケてたけど、ワールドコン的なネタがほしかった。むしろ「電車男」のOPを背景だけみなとみらいに変えて流せばよかった気も。


■2日目(08月31日)
12:16
トキオを連れて出発。まもなく京急川崎。現地着は12:30ごろの予定。
向こうのヒューゴー賞マネージャーからは、「いつでもいいから1時間来てくれ」と言われてたのでのんびりしてたのに、日本側スタッフは「11:30集合なのに大森が来ない」とやきもきしていた模様。 ジョージ・タケイが何時に来るのか聞いておけばよかった。

23:55
ヒューゴー賞リハーサルは無事終了。ほとんど立ち位置の確認のみ。
あとは企画を見学。 神田三陽の新作講談と林家彦いちの新作落語を観られてラッキー。
ソノラマの石井さん、天野さん本人とも相談できたので、明日のインタビューはまあなんとかなりそう。

トキオを母親に引き渡したのち、ダッシュで宇宙塵50周年パーティ。浅倉さん、眉村さん、青山さん他と四方山話。

魔界三人娘&小浜徹也とタクシーでインターコンチネンタルに戻り、SF作家クラブのレセプション。ラリー・ニーヴンと並んで一緒に写真を撮りたがる人が列をなし(でも誰も話しかけようとしない)TDLのミッキーマウスみたいだと思った。




シルヴァーバーグは白髪になってもあいかわらずかっこよかった。

ケリー・リンクは意外とふつうのお姉ちゃん風。倉橋由美子のファンだそうです。なるほど。

終わり間際にテッド・チャンを見つけて、ご贔屓だというジョン・クロウリーとかジーン・ウルフとかについていろいろしゃべる。若いのになかなか趣味がいいね。

酒を飲まないから二次会には行かないというテッド・チャンを拉致し、途中で塩澤編集長をリクルートして、カフェラウンジで1時間ばかりまったり過ごす。「リング」の日本版とアメリカ版はどっちがいいか論争とか。 いちばん驚いたのは、『あなたの人生の物語』の部数を知らないという話。「1万部も売れてないと思うけど、よく知らない。出版社が教えてくれなくて……」って。
作家でメシを食うつもりはないそうですが、それにしても極端。 日本でいちばん売れてるってこと?

部屋に引き上げてきて、これからヒューゴー賞台本の翻訳だ。



■3日目(09月01日)23:16

いきなりスピーカーから音が出ないとか、のっけからトラブル続きで最初はどうなることかと思ったが、ヒューゴー賞授賞式はつつがなく終了。立ちっぱなしで脚が痛くなったのを別にすれば非常にらくちんだった。ジョージ・タケイはえらい。 台本のありがたみが身にしみる。

衣裳を調達してくれた電網研所長さま、着付けをやってくれたマダム・ロボさま、ありがとうございました。


■4日目(09月02日)

ディスクワールド企画は、石堂藍とおのうちみんに話を振ってあとは聞いてるだけでいいので超らくちん。聴衆の中に日本語がわからない人が6人いて、通訳が2人。それぞれ3人ずつを担当して、同時通訳してました。通訳環境としては一番充実していたのでは。




テッド・チャン・インタビューは、今まで見たことのないような状態に陥った菊池誠のほうがむしろ見物だったかも。ああいうこともあるんですね。

客席には山ほど作家が来てたので、即席サイン会が終わるのを待って無理やりグリーンルームに拉致し、即席懇親会。円城塔、伊藤計劃、飛浩隆、桜坂洋、東浩紀と、超豪華な顔ぶれ。さらに新城カズマも合流し、根掘り葉掘りインタビュー。主にグレッグ・イーガンとの差異について。トピック的にはジェンダーとか宗教とか。インタビューが終わったばかりなのにそんなに問い詰めてどうする。これは! と思って途中からボイスレコーダーで録音しました(→SFマガジン2008年1月号「大森望のSF観光局」に採録)。

部屋にもどって浴衣に着替える。帯の結び方がわからないのでgoogle。http://yukata-kitsuke.com/otoko-heko.htmを見ながらなんとか自分で結び、ドンブラコンへGO。またまた雇われ司会業。

ゲスト・オブ・オナーの小松、柴野、ブリン、天野、ヒューゴー受賞者のスティーヴン・モファット(「ドクター・フー」の脚本家)、星雲賞受賞者の谷甲州、野尻抱介、笹本祐一が招待枠で乗船。さらにシルヴァーバーグ、ベンフォード、ダトロウ、キャディガン、ニーヴン、ホールドマン夫妻、難波弘之などが自費で乗船しているという、なかなか大変な船でした。しかも主催者は今年の柴野賞受賞者だし。

病人が出たため出航が30分遅れるアクシデントがあったものの、招待者スピーチは電光石火で消化してタイムテーブル死守。

最初に小松さんに挨拶を頼んだら、英語でしゃべりはじめたものの途中でストップして"...I'm sleepy". ソファに横たわってほんとに寝てしまいました。

締めは柴野さんということで、オープニングセレモニーの再現のようなスピーチを披露。これでおしまいと思ったら小松さんがむっくり起き上がり、一言いわせろとマイクをつかむ。
どうやら、「この船がタイタニック号じゃなくてよかった」というネタを発表なさりたかったようです。ドンブラコンの締めとしてはなかなかいい感じ。

この日のために調達したのは、新エヴァ序公開記念の期間限定商品、NERV浴衣。タケダさんに在庫を聞いたら社販で買ってくれてラッキー。浴衣のことはよくわかりませんが、かなりちゃんとした品物です。 なにしろ、通路を歩いていたら、グレゴリイ・ベンフォードがいきなり大森を呼び止め、
「その浴衣いいね。どこで買えるんだい?」
「ネットで買えますよ。EVANGELIONとYUKATAでgoogleしてください」
「なるほど」(エヴァのことは全然知らないらしい)「私はユカタを7着持ってて、自宅ではいつもユカタだよ。通気がよくて涼しくてすばらしい衣類だね」
「僕は浴衣着るの20年ぶりです」
「なんということだ! 日本人なのに」
「僕はいつもTシャツですよ。通気がよくて涼しくてすばらしい衣類です」
「私もTシャツは2枚ぐらい持っているが、この20年、着たことは1回もないね。ユカタのほうがずっといいよ!」
「…………」
 よく考えたら、ドンブラコンのあと、自分が着てたのを譲ってあげればよかったのか。

 船を下りると、なぜか桟橋に東浩紀、桜坂洋、伊藤計劃、新城カズマが。結局、インターコンチのラウンジでうだうだしてから部屋に引き上げ、東一家と合流。宵っ張りの子供たちはまだ起きてるよまったく。

■5日目(2007年09月03日)

Nippon2007も無事終了。井上実行委員長の挨拶にまでスタンディングオベーションが贈られて、大会自体は成功だったんじゃないかと。 スタッフの皆様、お疲れさまでした。
正直、3ヶ月前には、とてもここまでうまくまわるとは思ってなかったので、めでたしめでたし。
「自分からは何もしないけど、頼まれたことは断らない」という方針だったんですが、結果的に、めったにないことをいろいろ経験させていただいて感謝しております。

というわけで現在は横浜アンパンマンこどもミュージアム中。ケリー・リンクはじめ外国人参加者はジブリ美術館ツアー中かな。

21:26
アンパンマンこどもミュージアムから夕方引き揚げ、荷物をとりにホテルにもどったら、ちょうどグリーンルームのスタッフ打ち上げがはじまるところだったので、知り合いのスタッフとヒューゴー賞関係の海外スタッフとホールドマン夫妻に挨拶して30分ほど滞在。山のような食い物が一瞬で消えるところがSF大会の打ち上げらしい。ホールドマン夫人はずんだ餅が気に入ったらしい。意外とチャレンジャー。

金土日月と新聞もニュースもまったく見ずに過ごしたら、改造内閣がいろんなことになってて驚く。それにしても野ばらがそんな本名だったとは。


■2007年08月22日 137回芥川賞・直木賞贈賞式

 昼間は文化放送ゴールデンラジオ。→podcast
 あまりの暑さに負けてサンダル短パンTシャツで出かけて、ラジオは芥川賞選評ネタ。またしても石原都知事に救われました。ありがたいことである。

 帝劇ビルの喫茶店で仕事して、トイレで着替え。わざわざ紙袋に入れて持参したジーンズとアロハで東京會舘対応は完璧だ!
 と思ったのに、いろんな人から「思いきりラフな格好ですね」と言われてたいへん心外。やっぱり靴も持参すべきだったのか。
「いいですねえ、ボクもラフな服装が好きなんですよ!」と芥川賞受賞者に強く同調されたが、二次会でいきなりタンクトップ姿になってるやつに言われたくないよ! しかもその格好でずっと川上弘美のとなりに座ってるし。
 しかし、諏訪哲史の凄さはそんなものではない。芥川賞・直木賞の長い歴史上たぶん初めて、受賞者あいさつで朗々と歌を歌ったのである。
「群像新人賞の授賞式で『舟唄』を歌ったところ、会場が思いきりシーンとしてしまいまして、あれだけは絶対やめろと親戚・友人一同から言われたんですが、今日はそのリベンジをやりたいと思います。ただし『舟唄』は暗くなることがわかったので、ここは細川たかしさんで行きたいと思います。演歌は譲れないのかよ!とお思いでしょうが、そこは譲れませんね。ではみなさん手拍子をよろしく」
 というハイテンションな前フリに続いて「心のこり」をアカペラで熱唱。私バカよねぇ、おバカさんよねぇ、うしろ指うしろ指さされえても〜って、きっぱりバカです。すばらしい。
 二次会では代田ひかるネタを披露し、東京都政にまで言及する暴走ぶり。歴史に残る受賞者でした。

 ちなみにパーティでいちばん目立っていたのも、アサッテの人の従兄弟の娘だというピンクのドレス姿の双子姉妹。人気を独占してました。


■2007年08月03日 ギートステイトの夜 @ロフトプラスワン

 gonzapの人が前売券あまってるよというので東浩紀・桜坂洋のギートステイト・ナイトに出かける。沢城みゆきのためではありません。しかし沢城みゆきはすっかり大人になっていた。前に見たときは中学生だったのに! って当たり前か。当意即妙の受け答えはすでにベテランの貫禄。
 東浩紀の芸風も完成されている。30数時間寝ていないといいながら、ローテンションから超ハイテンションまで自在にギアを切り替えるのが見事。
 しかし一番ボルテージが上がったのはぷちこネタ。オタクウケのツボをつかんでるね。「にゅ」と「にょ」を間違えて客席から突っ込まれるボケは天然? そのあと激しく落ち込む芸風も愛される理由?

・「一度もない」二題。
 東浩紀:僕は「ほしのこえ」を作品として評価すると言ったことは一度もないはずです。
 桜坂洋:僕は「ギートステイト」がSFだと言ったことは一度もないはずです。

・渦中の人
 打ち上げには、渦中の宇野常寛と、その黒幕である乙木の中の人やユリイカ編集長やgonzapも参加。
 機関銃のように自説をまくしたてる宇野くんを、微苦笑をたたえた、「まるでオレの若い頃を見るようだぜ……」的表情で見守る東浩紀が爆笑でした。
 宇野理論は面白いんだけど、細かくツッコミはじめるとキリがないのはSFマガジンの原稿と同じ。まあ、局地戦の勝利を積み重ねることは放棄しているから、あれはあれでいいのか。
 打ち上げ会場まで来ながら逃亡したタニグチリウウチに宇野からの伝言。
「リウイチさんをぜひ次のラブワゴンに誘いたいと思ったのに、目を合わせてくれないんですよ!」

「セカイ系メタリアル・ドキュメント」と銘打つ『惑星ラブワゴン』は、PLANETS4号に登場した、あいのり系オタク合コン企画。次回はぜひラブワゴン中年スペシャルと銘打ち、中年独身オタクに彼女を見つけてやってほしいと要望しておきました。
 ちなみに宇野くんの仮想敵は藤津亮太らしい(笑)。
 しかし、SFとはなんの関係もない「ゼロ年代の想像力がなぜSFマガジンに載ってるのかは謎のままだった。







狂乱西葛西日記

【狂乱西葛西日記539◆2007年7月号:芥川賞・直木賞/円城・桜庭編】
【狂乱西葛西日記538◆2007年6月号:文学賞宴会いろいろ編】
【狂乱西葛西日記537◆2007年5月号:大竹まことと推協賞・山周賞編】
【狂乱西葛西日記536◆2007年4月号:MYSCON〜SFセミナー編】
【狂乱西葛西日記535◆SF本の雑誌マガジンの春編:1/1〜3/31】
【狂乱西葛西日記534◆緑メッタからウィネベーゴまで編:9/1〜12/31】
【狂乱西葛西日記533◆ずんこん-目黒杯-緑メッタ編:4/16〜8/31】
【狂乱西葛西日記532◆地獄のリターンズ編:4/15〜6/30】
【狂乱西葛西日記531◆特盛でポン編:3/1〜4/14】
【狂乱西葛西日記530◆初めての台北編:2/1〜2/28】
【狂乱西葛西日記529◆『特盛! SF翻訳講座』製作快調編:2006年1/1〜1/31】
【狂乱西葛西日記528◆そのうち埋める予定の12月編:12/1〜12/31】
【狂乱西葛西日記527◆リハビリ中の11月編:10/25〜11/30】
【狂乱西葛西日記526◆心筋梗塞と入院日記編:10/10〜10/25】
【狂乱西葛西日記525◆星雲賞とくろねこ賞編:7/17〜8/16】
【狂乱西葛西日記524◆もう6月ですか編:6/1〜】
【狂乱西葛西日記523◆輝く1500冊の断片編:4/16〜5/31】
【狂乱西葛西日記522◆10周年と十三の夜編:4/1〜4/15】
【狂乱西葛西日記001◆初めての日記編:4/6〜4/9】
【狂乱西葛西日記521◆読むのが怖い!編:3/11〜3/31】
【狂乱西葛西日記520◆中江有里と……編:2/14〜3/10】
【狂乱西葛西日記519◆鯖復活と万物理論トーク告知編:2/4〜2/13】
【狂乱西葛西日記518◆mixi日記remixiな正月編:2005年1/1〜2/3】

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